種まきから1週間以上たちました。二十日大根はすぐ発芽してくれて、ホッとします。




10月に日本へ一時帰国する前まではちゃんと水やりし野菜の収穫もあったのですが、たった1ヶ月の間に、まあ見事なほどに荒れ果てていた私の家庭菜園。

水やりは忘れられ、うちの愛犬ルナと当時のボーイフレンドのフレディのデカイ二頭が入り込み、家庭菜園を覆っていた側面のネットがズタズタ、おまけに側面の破れたネットの隙間から放牧ヤギが入り込み、僅かにまだ生えていた野菜も食い荒らされ、畑の畝はヤギに踏み散らかされて…。

1年半で雨水は5mmという半砂漠地帯ですから、水やりを怠れば雑草も全滅。

また土は微生物も居ないようなさらさらの砂地に戻ってしまいました。

体調が激悪だったけので、何も出来なかった時期はこの菜園のズタズタのネットを見るだけで、胃の痛みが増しました。




今年に入り体調が戻り始めて一人でコツコツとネットを張り直し、ネットの穴をかがって、畝をたて、水撒きし、ようやく種まきの準備ができたので、今回の菜園の準備は感慨ひとしおです。






そして菜園の準備をしていたら、だんだんと体調が良くなり、あの体調激悪の時期は何だったんだろうというぐらい、また以前のようにバリバリに働く毎日です。


結局、私自身の健康のためには家庭菜園を充実させる事が、一番の近道なんだろうと思います。


2017年から続けている家庭菜園、思い切ってネットで囲う場所を少し小さくて、8列は黒い遮光ネットで天井と1側面を覆い、4列は天井はネット無しの露地にしました。



遮光ネットで覆うなんてあり得ないと思われるかもしれないんですが、高温障害と乾燥と日焼けを防ぐため、以前の白いネットから黒いネットに替えました。(…実は単に資材の都合です)

中が涼しくなり、働くときも爽やかですが、ちゃんと順調に発芽するか、少し心配です。



朝の日差しの中で、点滴灌漑ホースから、ポチョン、ポチョンと水滴が滴りおちます。その水滴が朝の日差しにキラキラ輝きながら滴り落ちます。


それを見ていると、何て美しい光景なんだろうってうっとりしてしまって、10分くらい見とれています。






別に私は田舎暮らしを奨励する気も、都会暮らしを羨む気もありません。

田舎を卑下もしないし、都会を批判もしません。

その人それぞれ好きなところに暮せばいいと思っています。

日本だから、海外だから幸せだとか不幸だとか、そういうのも無いです。

ただ、まったくの砂漠地帯に来て、ゼロからスタートした家庭菜園が、数カ月水がないとすぐ砂漠のように草木も枯れ果てる場所で、水さえ与えればすぐ生えてくるその自然にすぐ感動してしまいます。


(写真は今から4年前、小カブ、二十日大根、チンゲン菜、食べ切れないほど収穫してました。)



ヤギを飼い、糞で堆肥をつくり、畑にまき、野菜くずはヤギに食べてもらい、ヤギの乳を搾る。

そういう循環って綺麗だなあって惚れ惚れしてしまうんです。


自己満足だと笑われるでしょう。

それは自分でもよく分かっています。

でも自分だけでも満足させられるなんて幸せな事だと感謝するしかないですね。



この写真はドローンから我が家の上空から撮った写真です。緑なんて全然無いんです。

雨が降らなければすぐカラカラになる土地です。

こんなところで泣き笑い、汗水垂らして砂漠の土を耕しても、意味ない、かもしれません。

でもやっぱり意味というのは個々人でそれぞれが見出すのだから、私にはこれでいいや、って思って、今日も農作業に精を出すのです。