2回に渡って、息子の彼女の母親、彼にとって義母のエベリンさんについて書いてきましたが、今日は3回目で経済的、社会的な背景をちょっと説明します。(そういう小難しいのええから〜といわれそうですけど…キョロキョロ


エベリンさんの旦那さんのクリストバルさんは鉱産会社勤務。日本企業もそこには12%ほど資本出資しています。

エスコンディダ、とよばれる、主に銅を産出する鉱山です。


https://www.bhp.com/es/what-we-do/global-locations/chile/escondida


(画像は新聞記事から拝借)

チリは鉱業が主要産業。


チリで鉱産会社につとめているというのは日本で自動車メーカー勤務のような感じかな? 


給料も福利厚生も手厚く、その多くの労働者が近隣の都市か、飛行機で1時間ほどの都市に自宅を構え、鉱山で1週間泊まり込みで働き、1週間自宅で休み、そういうルーチンです。そして夏休みはもちろん4週間あります。


鉱山の規模によるけれど、私のような貧乏農家からすると、もう金銭感覚違いすぎ!とってもリッチな人達です。日本の普通のサラリーマンよりリッチだと思います。


先日友達のパウラとフリオが引っ越した、と書きましたが、2軒分の家と土地を値下げせずにポンと買ったのは、子育て世代の鉱山会社勤務の男性だったそうです。


ラセレナの飛行場まで、家族の住む家から車で10分。飛行機通勤者には、ラセレナの郊外は「美味しい」移住先なんでしょう。家族には安全で緑の多い田舎暮らしをさせてやりたい、そう思う男性は少なく無いでしょう。





エベリンさんとクリストバルさんの家族も5年くらい前に北部のイキケ市から引っ越してきました。今でも勤務先は鉱山会社です。鉱山がアントファガスタ市から170km.だから、会社としては労働者がどこに住もうと飛行機で飛んで来るだけだから一緒なんでしょうね。会社、太っ腹です。




5年前の2019年10月はチリ全土で格差是正デモが大荒れに荒れた年。以前から北部の街はボリビアを経由してベネズエラ人が徒歩で不法入国し、空き家を占拠したり海岸や公園にテントを張ったりして難民キャンプさながらの光景が広がっていました。


治安も悪化し麻薬の流入、マフィアによる喧嘩、売春、武器…もう犯罪のオンパレードが、移民によってもたらされている、と悲しいけれど私自身もそう移民については否定的に見ることが多いです。




そんな理由も大きかったんでしょうか、彼女はとても仲よしの家族や大好きなイキケの街と離れてラセレナに引っ越しを決めたようです。




イキケは有名な踊りで知られた街です。


(画像は拝借)

日本でもありますね。

よさこい祭りとか阿波おどりとか、はたまたねぶた祭りとか街中がその数日間のために練習し踊り、自分達の連帯と踊りを披露するような土地が。




イキケはそういう場所です。



(画像は拝借)

説明がズルズル長くなってますが、次回はまたエベリンさんとの会話に続きます。