ここのところ、すごく働いて身体のアチコチが痛いです。

胃の調子が少し良くなったこともあり、力仕事をして働いています。



この上の写真のアロエベラ畑の日よけのネットの補修。
風であおられ、丸太の頭や板でネットが擦られ穴が空き、破れたところをチクチクかがっています。

作業台に乗ったり降りたり、あっちこっちに歩き回り疲れました。


そして、疲れるとどうしても不機嫌になるのが、私という未熟者です。


「私ばっかり働いて、家族皆はどうなの!?」と怒りだしたくなる気持ちを我慢して暮らしています。





昨日の夕方、いつものように手作りパンを焼きました。

プレーンのものを最初に、そしてオリーブ入りのパン、最後にシナモン・ロール風にココア風味で味付けたチョコ・ロールをオーブンに入れ、次男にタイマーをつけるように言い、また外へ働きに出ました。



しばらくしたら長男が、お茶入ったよ!と呼ぶので疲れた身体をひきずって家に帰ると、このチョコ・ロールが見事に焦げている!



「僕はお茶準備してたから知らなかった。次男が焦がした」と責める長男。



「タイマーが鳴ったので消したけど、オーブンを消し忘れた」と落ち込む次男。



「自分の部屋にいたから全く知らなかった」

と他人事のような長女。



そこで私の怒りが爆発!



「はあ? ふざけるんじゃないよ。3人も家にいて、オーブンからの焦げてる匂いも感じないわけ!? アンタたちはママに言われなかったら、家がボヤを起こしても知らなかった、自分の責任じゃないとか言うわけ?!」


みんなシューンと下を向きました。


一気に空気は凍りつき、不機嫌沼の住人の私がこの場のネガティブリーダーに変身し、空気を制圧してしまいました。


シーン…。



それでもチョコ・ロールパンを炭焼きパンにしてしまった子供達への怒りは収まらず、バッターンと激しくドアを閉めて、また外へ働きに出かけました。



ムカムカ、イライラ。


疲れてるんだよ!


お腹空いてるんだよ!


甘い物食べたかったんだよ!


怒りは収まらず私の不機嫌は増すばかり。



15分ほどたったら、最初に長男、それから次男、最後に長女が神妙そうな顔つきで手伝いにやってきました。



「ママ、手伝うよ。何すればいい?」


と反省顔の子供達。







…私って、本当に怖い鬼婆のような母親ですね。

恥ずかしいです。


パンが焼ける10分くらい待っていれば良かったのに。


10分くらい何とでも待てる余裕があったのに。


子供達に当たり散らして。


今なら思えます、ごめんなさい、あんな言い方して。

働き過ぎて疲れていると、ほんの小さなことがきっかけで爆発します。


不機嫌のガスで膨れ上がった気持ちは、ほんのちょっとしたことが引火の原因になり、簡単に爆発します。

たまに街で見かける不機嫌な人、声を荒げる人なども、きっと私と同じなんでしょうね。


別にそんなにいつも怒りまくってるわけでも、性格破綻者でも暴力的なわけでもない。


ただ、不機嫌ガスがたまりにたまっていると、ちょっとしたことがきっかけでドカン!と引火してしまう。


あとから後悔するんですけどね。


ちょっとしたことで引火して爆発しないように、日頃からガス抜きして、不機嫌ガスを溜めないように、あまり働き過ぎないほうが良さそうです。

ふとこの詩を思い出しました。



茨木のり子さんの

「自分の感受性くらい」


これを

「自分の機嫌くらい

自分でとれ

ばかものよ」

と言い換え

自分の心に刻んでおきます。

 



自分の感受性くらい 茨木のり子

 

ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて


気難しくなってきたのを友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか


苛立つのを近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし


初心消えかかるのを暮らしのせいにはするな

そもそもが ひよわな志しにすぎなかった


駄目なことの一切を時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄


自分の感受性くらい

自分で守れ

ばかものよ