いつもブログをフォローしているApple MAMA さんのブログに、強く気持ちを揺さぶられ、つらつらと一日中このブログについて考えていた。

下記に添付しているのでぜひ読んでいただきたい。

余命宣告を受けたというお客様から、「3年間、8つの住所へApple PAPAさんのリンゴを送って欲しい」という依頼と振り込みがあった。りんご園も見てみたいな、という依頼者。
それがたった4ヶ月で依頼者が亡くなっていたことを知るという経験をしたApple PAPAの皆さん。

亡くなった依頼者の気持ちを忘れず、その送付先へ美味しいリンゴをお届けしようという責任感で毎日のリンゴの木への管理作業に精を出されている。


私は、どうしてこの余命宣告を受けた男性が、数ある贈答品の中からApple PAPA さんのリンゴを選んだのか、その依頼者の気持ちを想像しだして、それが止まらなくなってしまった。

依頼者はスティーブ・ジョブズに影響されていたのか? ニュートンの万有引力の法則に関心があったのか? ただ単にリンゴが大好きだったのか?

ApplePAPAさんのロゴのデザインを見たときに、無意識でピン!と閃いたのではないか。

父が幼子を抱いて、父が木に手を伸ばすそのデザイン。リンゴは生命の象徴で、この美味しいリンゴを食べて力強く生きて成長していって欲しいという思いを依頼者の方はリンゴを送りたいという方達へ託したのではないか?
…なんて色々想像してしまった。

ふと思いついて、愛読書のジョーゼフ・キャンベルの「神話の力」のページを繰ってみた。特に95ページから100ページのところにリンゴについての記述が出てくる。

アダムとエバがエデンの園の楽園にいたときに食べるなと神に命じられていた木の実、リンゴを食べて楽園から追放されたという説は有名だけれど、ここで女、エバは「ヘビがだましたので食べてしまいました」と答える。
ヘビというのは過去を捨てて生き続ける生命のシンボルになっている。

98ページより引用

おのれの生命を新たにするヘビは時間と永遠とがそこで合体する「中心となる木」の王です。彼は実際、エデンの園の主神なのです。
(中略)
いまでも紀元前3500年頃のシュメールの印鑑が残っているんですが、ヘビと木と女神がいて、女神が訪れてきた男に生命の実を与えている。


(写真は「神話の力」の本より)


リンゴは生命の実なんだ。

依頼者は途絶えていく自分の生命を嘆き悲しむことなく、生命の象徴のリンゴの実を近しい人に送り続けたいと思ったのではないか…?

最近は樹木葬とかあるけれど、生命を象徴するリンゴの木に故人の遺灰を埋めてもらい、遺族がオーナーになって、その木から美味しいリンゴの実を感謝して頂ける…そんなオーナー制があってもいい。

美味しいリンゴを作り続ける農家は、農家であるとともに墓守でもあり、りんご園の観光農園は遺族にとっては故人を思い出す場にもなり、リンゴのクラフトビールを飲み交わし、木の周りに集って車座になって腰をおろす。

湿っぽくなく、故人を思い出して木に語りかける。

そんな新しいオーナー制があっても良いなと想像してしまった。ちょっと膨らませすぎかな?


AppleMAMAさん、大事な思い出をブログの記事にしてくださって、ありがとうございました。
本当に感動しました。

私もいつかApplePAPAさんの農園に行ってみたいと願っています。