こんばんは~
アン・リー(李安)監督の作品はボチボチ見ていて
・推手(推手) Pushing Hands / 1991年
・ウェディング・バンケット』(喜宴) The Wedding Banquet / 1993年
・恋人たちの食卓(飲食男女) Eat Drink Man Woman / 1994年
・ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 Life of Pi / 2012年
と、この作品で5作目
そして、何という偶然
この映画でも主演の 楊紫瓊(ミシェル・ヨー)さん がアジア人女性初のオスカーというニュースの直後に見ることができました
わたしは、ほぼほぼ武侠ドラマは見たことがないのですが、とてもよかったです
わたしにとって楊紫瓊(ミシェル・ヨー)、章子怡(チャン・ツィイー)と言えば、SAYURIだったのですが、この映画の方が二人ともずっとよかったです(というより、やはりSAYURIは日本人に演じてほしかった…)
さらに、男性陣についても、ほぼほぼ香港明星も知らないのですが、周潤發(チョウ・ユンファ)さん、台湾明星 張震(チャン・チェン)さん、それぞれが年齢だけでなく、民族や生き方も全く違う別タイプを演じていて どっちもいい
こちらも偶然にも、数日前に妻夫木聡さんが 張震さん を「台湾の親友」だとツーショットの写真をIGにあげられて話題になったばかり
とてもいいタイミングでこの映画を見ることができてラッキーでした
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感想ですが、ネタバレも入りますのでイヤな人は読まないでください
原作の武侠小説が素晴らしい
ほぼほぼ武侠物は見たことがないわたしですが、それでも見たことがあるので「これはないやろ~」という場面も「ああ、これは武侠世界のお約束ね~」と思って見ることができました。
この映画では、江湖という武侠の世界を逆手に取り、そこで生きてきた 秀蓮(楊紫瓊)と 李慕白(周潤發) にプラス別世界に生きてきたはずのお嬢様 玉嬌龍(章子怡)と、これまた別の別世界 新疆ウイグルの草原に生きる 羅小虎(張震)の2人を加え 青冥劍(グリーンデスティニー) を巡って4人がつながっていくストーリーがすごく壮大で、プラス二組の恋物語も絡んでいるのが素晴らしかったです
また、何がよかったかというと、これを2時間できっちり昇華させたのがとてもよかったです
アクションがすごい
ビックリしたのが、 楊紫瓊さん 章子怡さん ともにめっちゃ体が柔らかく、機敏でかなりの部分のアクションを自身でこなしておられたことしかもワイヤー・アクションも華麗でした二人ともバレエをされていたんですよね~、素晴らしい
また、アクションの場面がすごくて、ワイヤーアクションや武器を使ったシーンは北京での家並みの中や、お屋敷での中庭もあれば、郊外での竹林や水面もあり、夜目もあり、朝もあり、昼間もあり…
さらに馬上でのシーンはウイグルの草原あり、結婚式に向かう街中での式列シーンあり…
そんな中で、いちばん印象に残ったのが、これまた武侠お約束の全然男性に見えない男装で 玉嬌龍(章子怡)がご飯を食べるのに寄った食堂で大暴れするシーン、最後にずっこけたように食堂の2階の欄干と階段がガタンと外れちゃうんですよね
特に緊迫するシーンが多いアクションシーンですが、数少ない笑えるシーンで印象に残りました
2組の恋物語が悲しい
秀蓮(楊紫瓊)× 李慕白(周潤發)
玉嬌龍(章子怡)× 羅小虎(張震)
と、2組の悲恋物語で、どちらもとても胸が苦しくなる切ない話なんですが、実際に回想シーンがあるのは若い二人の方だけで、それがよかった
二人の出会いはウイグルの草原で、物語的に内容も絵面も両方の面で切り替えが効いていてとてもよかったです
当時の二人は21歳と24歳でめっちゃステキです
やはり「住む世界が違う…」と言うのは、昔から別れの原因になるんですよね…
そして、秀蓮と李慕白は、最後の最後に二人の思いの真実が明かされて…これも胸打たれました…
北京と新疆の対比
さきほども書きましたが、この映画がいいのは、場面が 当時の大都会の北京 と 草原のウイグル(というか、ラクダがいてオアシスと砂漠という感じの方が正確ですね…) とが、対比的に描かれているところです。
すごく壮大な感じがしました。
この映画を見て思ったのは必要以上にキラキラにすることも要らないし、必要以上に長い尺で見せることも要らない、どこを際立たせてどこを捨てるのか、場面を取捨選択し、上手な役者に任せる、2時間に凝縮させてすべて見せてもらったような気がしました。
最後に…どこかで見た…と思った ティエ氏 アン・リー監督3部作でおなじみの 郎雄さん でした
辮髪でわからなかったですが、なぜかとても懐かしい気がしました
色々な配信サイトで見られるようですので、よければぜひご覧くださいね