こんばんは~
ついに見終わりました…
日本の敗戦で始まった物語の最期の舞台は1981年。
日本はバブルに向かってまっしぐらでしたが、台湾ではまだ戒厳令解除の1987年以前で…
1つの世代が終わりを告げ、戒厳令解除に向かう次世代に引き継がれて終わった感じです…
もちろん多元社会の台湾において第2次世界大戦後から1981年までの国民党軍についてのみ描いたこのドラマで台湾のすべてを理解したり判断したりすることはできないのですが…
台湾の総統選についてのニュースが聴こえる今日この頃…
このドラマで少しはこのあたりの事情がわかったかな❓と思ったり…
ドラマとしてはとにかく演員みなさんの演技がすさまじかったです。
それぞれがそれぞれに適役で素晴らしい演技力で、どうして賞を取らなかったのか❓という演員さんがいっぱいでした
ネトフリックスで視聴できますのでぜひ見ていただきたいです
台湾については1993年に書かれてなお新しい
司馬遼太郎 街道をゆく 40台湾紀行 をぜひお読みください
わたしが書いた過去記事
一把青(A Touch of Green)見始めました / 2集まで
「一把青」「我們與惡的距離 」など出演 / 吳慷仁 インタビュー
最佳利益 2019年 / リーガル・サービス -最大の利益- 早くも日本版放送開始❣
最佳利益 2019年 / リーガル・サービス -最大の利益- 日本版2話
一把青 公視サイト (写真はここより)
一把青 Yahoo娛樂頻道(官方海外版)
ネトフリックスサイト(日本語)
一把青精華篇
一把青片尾曲「天上的男人 地上的女人」MV,林宥嘉演唱
一把青片頭曲「看淡」MV,田馥甄演唱
感想を書く上でのネタバレがありますので、見たくない人は読まないでください
最後まであまりにも辛いことが多かったです…
あまりにも変わってしまった 朱青 だけど、彼女の 台湾へ という気持ちはただただ二人の 姐姐 に一目会いたい…
だけど、変わり果てた自分を恥じて強がるしかない…
米軍と伝手のできた 朱青 を使ってそれぞれ 私用 に彼女を利用する二人の 姐姐 …
小周 はまだわかる… 夫の 重病の元カノ を引き取るなど本当になかなかできないことだと思うし…
だけどやっぱり 師娘 については うう~ん
結局、スパイ容疑をかけられ捕らえられた 朱青 に対してようやく罪を償おうとした 師娘 だけど、それも 元大隊長 を亡くさなかったら❓と考えると最後まで好きにはなれないキャラでした…
朱青 のスパイ容疑も冤罪だったように、この頃、実際はもう不可能とわかっていた大陸奪還のスローガンを外すことのできない国民党は、共産党の「細胞cell」探しにやっきでとにかく冤罪なのに裁判…
まさかの大陸での引き上げ前の第11大隊についてまで追求の手が伸びて…
冤罪裁判での皆さんの演技が鬼気迫るものですごかったです…
絶対裏切ってなどいないと拇印を押すことを拒否し続ける 前大隊長 と彼の命のために押印させる 小邵 と 整備員 老鞏 …
公安と駆け引きする 所長 …
誰もかれもがはまり役で見ごたえがすごかったです
最後、結構自分勝手だった所長がすべてしょって裁判でかたをつけたのには意外な感動があったけど…
結果、所長まで「勇退」を迫られ、冷遇されて引退と言うのはびっくりしました
そして、この余波は 小顧 にまで及び…
この頃、共産党にはミグ戦闘機が配備され、台湾の国民党空軍との差は歴然としていて頼りはアメリカ空軍…
ここからの 小顧 はあまりにも気の毒で気の毒で…
どうか、最後は 朱青 と一緒になってほしいと思ったのですが…
アメリカ研修に行ったことが運の尽き…特殊任務の前夜…
最初の「引き継ぎ」相手 汪影 と 次に 本命の「引き継ぎ」相手 朱青 と再会…
叶わない夢である 朱青 との結婚招待状を二人で写した写真とともに新米からの知り合いの 整備員 の 老鞏 に手渡した 小顧 の気持ちを考えると泣けてきました
さらに、遺言で 師娘 と 朱青 を地獄から救い、まさに自分の命を懸けて二人を守り抜き…
少なくとも日本では 平和 を取り戻していた時代に…海を隔てた近くではまだ 戦争の犠牲 となった空軍パイロットがいたのだと知りました…
物語の最後は、 墨婷 の世代に引き継がれ、第1集の1981年に…
時代を生き抜いた 小周 は 小邵 に看取られ…
一把青 で描かれた時代に翻弄された人々がいたことを今の世代が忘れてはいけない…
そんなメッセージであるような気がしました…
制作も含め、いろいろな人が賞を得ているこのドラマですが、わたし的には…
最初の大隊長から最後までのギャップがすごすぎた 江偉成(大隊長)役 の 楊一展
最初の無垢な女子大生から落ちぶれて商売女になってしまい…だが、立ち直っていくときには昔の顔に戻っていて、その落差が素晴らしかった 朱青役 の 連俞涵 がいちばん心に残りました…
そして、 小周役 の 天心 最後までキャラにブレがなく、自然体で素晴らしい演技でした
また、最後ぐっときたのが 小顧役 の 鍾承翰、最後は 朱青 への愛の深さがすごすぎて、生きて帰って一緒になってほしいと心から思いました
この物語の語り手である 邵墨婷役 の 温貞菱 …
後世をも生きた彼女の目から語られる世界と…
パイロットとしてやリーダーとしては間が抜けていてその器ではなかったかもしれないですが、それゆえに平常心で最後まで客観的に時代を生き抜いた 小邵役 の 藍鈞天 …
本当に言い出したらきりがないのですが、みんな 適材適所 で素晴らしかったです
ネトフリックスは見たい台湾ドラマがいっぱいありますし、これから配信されるオリジナルドラマも多く、これからも楽しみです
また、ネトフリックスから紹介できたらいいな~