オズのエメラルドの都 オズの魔法使いシリーズ
早川書房 (2014-11-28)
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オズの魔法使いのシリーズの一つです(^^)
この後も続編が続くのですが、
作者はオズシリーズをこれで終わりにするつもりだったそうです。

主人公のドロシーのおじさんとおばさんも
オズの国で暮らそうということになり、
仲間たちとオズの国を観光するドロシー一行。

それに対して、
オズの国の女王オズマに恨みを抱くノーム王は、
さまざまなバケモノ一族と協力して、
オズの国の征服を狙います。

けっこう風刺や寓意を感じることの多いオズシリーズなのですが、
今回は変な村や町を紹介するだけって感じです。
あまり風刺がないのが残念(U_U)

でも、オズの国がいざ侵略されるとき、
女王であるオズマがとる決断には、いろいろと考えるところがありました。

オズの国には、侵略者を追い出す軍隊がないのです。
そこで、女王オズマは戦わないことを選びます。
「どんなに悪い人であっても、それを傷つける権利は誰にもない。
たとえ、わが国を救うためであっても」

なんだか、憲法9条と日本の関係を思い出しました(゜゜)
実際には、日本には自衛隊があるわけだけど、
憲法9条の本意?にのっとれば、たとえ自国を守るためでも、
武力で脅威を排除することを禁止していると言えます。

「どんなに悪い人であっても、それを傷つける権利は誰にもない。
たとえ、わが国を救うためであっても」

それは平和主義の理想です(゜゜)
その理想が実際に魔の手に迫られたとき、
どう通用するのか。

わくわくして先を読んだのですが、
オチはいまいちで、
「飲むと赤ん坊のように無邪気」になってしまう水を
飲ませて、悪者を善人に変えて、一件落着です( ̄▽ ̄;)

そんな水があったら、現実世界じゃ苦労しないよ~┐( ̄▽ ̄;)┌

現実世界でも、平和主義を貫くのは難しい(゜゜)
しかし、それを貫くには「飲むと赤ん坊のように無邪気になる水」を
探す努力を諦めてはならないのです(゜口゜)