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スターバックスでの理香とのお茶から2時間後、私はアルバイト先の焼肉屋「南大門」に出勤していた。
キムチを小皿に取り分けながら店長の誠叔父さんに理香の話しを一通りしていたが、私の話しを聞き終えてから叔父さんは
「恋愛保険ね、…理香って娘がなにを食べて育ったのか気になるところだな」と小さく呟いた。
人間は食べているもので出来ている、というのは叔父さんの持論だ。それにしても私の親友である理香にそんなこと言ったら失礼ではないか。
私の視線と言葉に刺があるのを察してか
「いや、みちる。悪い意味じゃないよ、興味深いってことさ」
困ったように苦笑いをしている誠叔父さんは、焼肉屋の店長というよりは新任の国語教師のような風貌だ。
二年前に脱サラして開店したこの焼肉屋は地元の主婦層から熱い支持を受けているが、その理由は料理の味だけではなく店長の顔がメガネを掛けた韓流スターに似ているためだというのが私の中での結論だった。
私が誠叔父さんの姪だと分かる前と後では女性客の扱いが違う、と言っても「そうかな?」などと本気で気付いていないところが天然といえる。
「しかし、まだ学生なのに保険ってのは気が早いかもね、みちる。二十代も半ばを過ぎるとケガをしないように自然と予防線を引いたりして駆け引きも多くなる」
他の大人と違って、小さい頃から対等に扱ってくれるまだ若い叔父は私のお気に入りだが、独身を続ける理由を聞いたことはまだ無い。
キムチにゴマを振り掛けながら、仕込みを続ける叔父の横顔に浮かぶ過去の影に思いを馳せた。
今回は少し年齢層が上の人物を出してみました、説教臭い年寄りにならないようにするにはどう語らせるべきか?
試行錯誤中です。
キムチを小皿に取り分けながら店長の誠叔父さんに理香の話しを一通りしていたが、私の話しを聞き終えてから叔父さんは
「恋愛保険ね、…理香って娘がなにを食べて育ったのか気になるところだな」と小さく呟いた。
人間は食べているもので出来ている、というのは叔父さんの持論だ。それにしても私の親友である理香にそんなこと言ったら失礼ではないか。
私の視線と言葉に刺があるのを察してか
「いや、みちる。悪い意味じゃないよ、興味深いってことさ」
困ったように苦笑いをしている誠叔父さんは、焼肉屋の店長というよりは新任の国語教師のような風貌だ。
二年前に脱サラして開店したこの焼肉屋は地元の主婦層から熱い支持を受けているが、その理由は料理の味だけではなく店長の顔がメガネを掛けた韓流スターに似ているためだというのが私の中での結論だった。
私が誠叔父さんの姪だと分かる前と後では女性客の扱いが違う、と言っても「そうかな?」などと本気で気付いていないところが天然といえる。
「しかし、まだ学生なのに保険ってのは気が早いかもね、みちる。二十代も半ばを過ぎるとケガをしないように自然と予防線を引いたりして駆け引きも多くなる」
他の大人と違って、小さい頃から対等に扱ってくれるまだ若い叔父は私のお気に入りだが、独身を続ける理由を聞いたことはまだ無い。
キムチにゴマを振り掛けながら、仕込みを続ける叔父の横顔に浮かぶ過去の影に思いを馳せた。
今回は少し年齢層が上の人物を出してみました、説教臭い年寄りにならないようにするにはどう語らせるべきか?
試行錯誤中です。
アドバイスできるほどの恋愛経験を持たない私にとって、理香の恋人との出会いや別れは一種のメルヘン小説のようなもので、いつも聞いていると楽しいけれど、どこか遠い世界の話しの気がしてぼうっとしてしまう。
だから、さっきまで恋愛のアレコレを語っていた当の彼女の口から
「ね、みちるはさ。大数の法則って知ってる?」
という夢も希望もなさそうな言葉が飛び出したときは少し目を白黒させてしまった。
「なに?物理のテストにでも出そうな名前だけど…」
突然この友人に向学心が芽生えたと知れば、担任のモンキー加藤が泣いて喜ぶだろう。
実際、学年で三本の指に入る成績でありながら理香のやる気の無さは芸術的ですらあった。寝る程度ならまだしも内職とサボりの常連だ。真面目に授業を受けて平均点の私は何なのかと情けなくなる。
「六面体のサイコロを振る、何回も、何回も。出た目を記録していくと各目の平均は六分の一に限りなく近づいていくの。」
私の情けなさなどはおかまいなく、重大なこの世の秘密を打ち明ける学者かのように理香は声を潜める。
「…確率の問題みたいな?」
何かと大袈裟にしたがるのは彼女の悪い癖だが、この時の頷いた理香からは不思議と真剣味が感じられた。
「長い間隔で計ると、偶然に思えるサイコロの目は一定の確率で出ているの。事故や病気、…出会いや失恋みたいなアクシデントも」
夜空みたいな瞳の星がいたずらっぽく輝いた。
続く
何やら説明くさくなりました
勢いのみでどこまで書けるのやら(T▽T)
だから、さっきまで恋愛のアレコレを語っていた当の彼女の口から
「ね、みちるはさ。大数の法則って知ってる?」
という夢も希望もなさそうな言葉が飛び出したときは少し目を白黒させてしまった。
「なに?物理のテストにでも出そうな名前だけど…」
突然この友人に向学心が芽生えたと知れば、担任のモンキー加藤が泣いて喜ぶだろう。
実際、学年で三本の指に入る成績でありながら理香のやる気の無さは芸術的ですらあった。寝る程度ならまだしも内職とサボりの常連だ。真面目に授業を受けて平均点の私は何なのかと情けなくなる。
「六面体のサイコロを振る、何回も、何回も。出た目を記録していくと各目の平均は六分の一に限りなく近づいていくの。」
私の情けなさなどはおかまいなく、重大なこの世の秘密を打ち明ける学者かのように理香は声を潜める。
「…確率の問題みたいな?」
何かと大袈裟にしたがるのは彼女の悪い癖だが、この時の頷いた理香からは不思議と真剣味が感じられた。
「長い間隔で計ると、偶然に思えるサイコロの目は一定の確率で出ているの。事故や病気、…出会いや失恋みたいなアクシデントも」
夜空みたいな瞳の星がいたずらっぽく輝いた。
続く
何やら説明くさくなりました

勢いのみでどこまで書けるのやら(T▽T)
