まるで温泉地に立ち寄るようにゆっくりと進んだ台風10号。
同じのんびり九州を旅するならいつかは豪華列車でと思います。
この本はそんな「ななつ星」の誕生秘話。
内装や食事の写真も盛りだくさんで、豪華列車の旅への憧れをかきたててくれます。
既存のレールの上を走るのですから、豪華客船のようにサイズが自由になるわけではありません。
各車両の通路幅だって客室空間確保のために狭くしてしまったら優雅さに欠けます。
提供される食事を用意するために、調理家電の組み込みもあります。
調度品の豪華さもハリボテではいけません。
そんな裏話的「ななつ星」誕生までの物語。
たとえ一生に一度、それが残念ながら天候に恵まれず景色を楽しむことができない旅になっても「乗れてよかった」という空間を用意するために尽力する人々の物語でもあると感じました。