「仕立屋探偵桐ヶ谷京介」というサブタイトルがついています。
おしゃれにまつわるポップな作品かと思ったら哀しいお話でもありました。
洋服に浮かび上がる着ている人の癖。
単に癖なら構わないかもしれませんが、それが病気由来だったり、暴力だったりすると見過ごすわけにはいきません。
パリコレの重鎮のようなデザイナーから引く手数多の仕立屋さんが主人公です。
特徴的なワンピースを着た少女の遺体が発見されて10年。未解決事件として取り上げられたニュースを目にした主人公は、なんだかとても気になって事件解決に乗り出していきます。
その過程で古着の知識やアンティークのお話が出てきてとても楽しいです。
ですが、少女の事件の影に隠されていた秘密がとても哀しいそんな作品でした。