図書館司書の読書日記

図書館司書の読書日記

こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。


 井原西鶴の「好色五人女」のオマージュ。

 有名な「八百屋お七」しか知りませんが、元ネタをちゃんと読みたくなりました。

 歌舞伎や浄瑠璃、戯作になっている元ネタ。

 その元ネタを薬売りが採録するところから始まります。

 人々が噂する男女のこと。

 真実は当人同士にしかわからないけれど、それすらも男と女では理屈が異なっていたり…。

 ひとつの事象を多面的に解釈して、最後にすとんとサゲがつくように仕上がっています。

 当初は「四人女」だったのが、西鶴自身のネタも交えて「五人女」となっているタネ明かし。

 恋に生きた市井の男女のことと、西鶴自身のことが、うまくリンクしていて、作者と作品のカタチを見せてくれています。