『悪い夢を見ていた

 そこは地球の果て

 戦いの次の朝

 何も聞こえない

 誰もいない

 

 好きな人に囲まれ

 平和に暮らしてる

 だけど明日にはわからない

 張りつめた静けさなの』

 

 

新居昭乃さんという方の歌で、「美しい星」。

『ウインダリア』というアニメ映画のエンディングで、わたしはこれをずっと主題歌だと思っていた。

ビデオで見た記憶があるのだが、もう内容もおぼろげで、とにかく悲しい話だったことしか覚えていない。

だが最後のこの歌がとにかく忘れられなくて、わたしはどうやったのか楽譜もないのに友人に頼み込んでこの曲を合唱部の部活の発表会で歌った。

ほんとにどうやったんだろう。

多分友人の耳コピ頼みだったんだろう。すまん、我が友人。

 

今でこそ歌手の名前もわかるし、スマホのアプリで聴くこともできる。

調べれば「ウインダリア 美しい星」で検索も出てくる。

いい時代になったものである。

 

この曲が発表されたのは1986年。

 

今から37年前だ。

わたしはオタクどころかおそらく腐海の森で貴腐人目指して腐りまくっていた。

その頃世界がどうだったかなんて覚えていないし多分気にしてもいない。

わたしの世界はきっとお腐れ様を中心に、お腐れ様のみで構成されていた。

あと厨二。

 

この美しい曲の何がそんな腐った人間の心をとらえたのかはわからない。

 

だが30年以上たった今も愛してやまないこの歌が、最近やけに悲しく聞こえてならないのです。

 

 

といっても、わたしはただのパートのおばちゃんだ。

いうなら社会の底辺近くで生きている。

あまり偉そうな事は言いたくないし、言えないし、言ったところで意味もない。

 

そもそも基本びっくりするぐらい性格悪いしな。

おばちゃん口が悪いだけじゃないの、性格も悪いのよ?

すごいでしょ、おほほ。

考えてる事とか割と普通の人よりサイコパスっぽいの。

 

まあそんな人間だからあんまりキレて偉そうな事は言えない。

 

でも思うのだ。

 

争うのはきっとこの星を美しいと思っているからなのだろう、と。

この美しい星が欲しくて、この美しい星でもっと幸せになりたくて、この美しい星でもっと生きていたいからだろうと。

 

多くを語ると度が過ぎる。

 

だがどうしても思ってしまうし、言いたくなる。

 

それは、その行動は値するだろうか。美しい星のその美しさに、ふさわしく値するのだろうか。

 

悲しい、悲しいことばかりだ。

ニュースも世間も、人々も。

小さな事から大きな事まで何もかも。

 

 

『ああ美しい星

 ああ誰が壊してもいけない

 ああ安らかに眠る

 子ども達に伝えてゆくために』

 

 

「美しい星」は、本当に感動的で美しい歌だ。

特にサビの部分ときたら壮大で泣けてくる。

だがわたしが今感じているのはそれとは違う悲しさだ。

 

大好きなこの歌を、悲しいと感じる。

その事がとても腹立たしい。

 

いつかまた、この曲をエンタメとして楽しめる事を願ってやまない。

 

ていうか責任者出てこいちくしょう!!(ꐦ°᷄д°᷅)