言わずと知れた大ヒットディスコ映画。

この映画がリアルタイムでヒットしている時代も知っている私なのに、映画は始めて見ました。(アマゾンプライムで見かけたため見ることにしました)


時間はちょうど2時間ほど。

ダンス映画というイメージが強かったのだが、見てみたらダンス以外の要素も多く(家庭問題、貧富や人種差別、仲間の間のいろいろなど)アメリカの青春ものだった。世界中で大ヒットしただけあって話がよく出来ていて最後まで飽きない。

若い頃に見たらよかったんだけど、ポスターの感じとかトラボルタの感じとかがバカの見る映画って感じがして見る気がしなかったんです…ごめんなさい…

それに、映画見るよりも実際ディスコに行って踊る方が楽しかった時代です(^^)


有名なトラボルタのポーズがあるじゃないですか

🕺←これ

ポスターだとよく白いスーツを着てて二十代半ばみたいに見えたんだけど、19歳の役でした。彼は少年です。

特に声に若者らしい陰影と甘さがあって、なるほどトラボルタって素敵なんだなーとわかった。笑顔もいいんだよね。

女の子は主に二人いて、かっこいいトニー(トラボルタ)を追いかけ回しているアネットと、踊っているのを見かけてトニーのほうが夢中になるステファニー。

アネットはあしらわれるので容姿はどうでもいいけど、ステファニーはトニーが夢中になるので美人であって欲しいけど、最初ステファニーがそんなに一目惚れするほどに思えなかった…。けど話が進んだらいい感じかも?と思えるようになった。

たぶんアメリカ人が見たらステファニーは知性的でアネットはそのへんの姉ちゃんに見えるんだろうと思う。

この時代の女性のヘアスタイルがいまいち美人に見えないヘアスタイル。でも、日本でもみんなこんな感じに耳の脇は段にカットして後ろに流していた、、、片方だけ髪留めで留めるというのもよくやっていた、、、


そういえば「ダンス映画」と思ってみると、とにかくダンスが凄くなさすぎてびっくりです。これで拍手喝采なの!?って感じです^^;


お話。

トニーは祖母、両親、妹と狭い家に一緒に暮らしている。兄は神父になるため家を出ていて母の心の希望である。(カトリック?)

トニーはペンキ屋で接客していて客には好かれている。店主もトニーをまあ気に入っている。しかし薄給でトニーはお金がない。

そんなトニーだがダンスが上手でディスコでは顔だった。似たような仲間3人と仲間の車で土曜にディスコに繰り出す。しばらくするとディスコでダンスコンテストがあるのでトニーはそれに女の子と組んで出る予定。優勝すれば500ドルもらえる。


トニーと組むのはトニーに夢中のアネットだったがトニーはステファニーを見かけてステファニーと踊りたいと思い、ダンスするステファニーと出会ってステファニーと組むことになれました。

踊ってみるとふたりの相性はバツグンでした。

しかしコーヒーを飲みながらおしゃべりすると(ステファニーはレモンティー)ステファニーは大学に行こうともしないなにもしらないトニーを相手にしていないようで、自分はしょっちゅう有名人と出会っているとひけらかします。(ローレンス・オリヴィエとかデビッドボウイとかポール・アンカとか)映画はゼフィレッリのロミオとジュリエットを見たと行っていました。トニーはそういうのは見ません。

ニューヨークでの階級が違うふたりでしたがダンスだけは一緒にすることにします。


トニーの仲間の一人ボビーは自分の彼女が妊娠したということを誰彼構わず相談します。

また、トニーのグループはプエルトリコ人グループと対立関係があるようです。


兄のフランクが神父になるのを辞めて家に帰ってきます。両親はたいへんがっかりします。父親は失業中で両親はいつも機嫌が悪い。

トニーはフランクをディスコにつれていきます。フランクは踊るのを見るのを楽しんでいたようですが、ひとり暮らしをするためまた家を出ていきます。


トニーがステファニーの引っ越しを手伝いに行くと新しいアパートにかなり年上の男がやってくる。

ステファニーは彼に全て教わった、彼がいなければ自分はなにも出来なかった、彼は恩人だと言うが、短い間遊ばれたようにも見える。泣いているステファニーを慰めるトニーだった。


ダンスコンテストの夜が来た。

トニーとステファニーは恋する雰囲気でロマンチック全開な曲を踊る。

しかし彼らの後のペアのほうが明らかにうまかった。そのペアはプエルトリコ人である。

結果、そのペアは2位でトニー達が優勝だったが、それは仲間の自分を優遇したとトニーは判断。プエルトリコのペアに賞金もトロフィーも渡してしまう。


アネットはトニーに相手にされずトニーの仲間にくっつく。そのひとりとは彼女みたいになったからまあいいのだが、トニーも乗っている車で、その男にももうひとりの仲間にもふざけ半分で犯されてしまい泣く。


その狂騒のあと、よく仲間がふざけあう高い橋の上に車を止め、いつも悩んでいたボビーは危険な場所でふざけ始める。前は安全ネットがあったから大丈夫だったが今はネットはない。

危険と思ったトニーは必死で辞めろと手を伸ばすが、手は届かずその仲間は落ちてしまう。(このあたりのボビーの感情表現がうまく、唐突感はない。むしろ伏線回収)

警察が来る。トニーは「自殺ではない自殺もある」と答える。

そしてもう仲間とは同じ車に乗らず歩いて去るのだった。


トニーはステファニーの元に行く。

ステファニーはトニーを警戒するが、結局トニーの話を聞いてくれる。

トニーは自分もステファニーのように家を出て暮らす、君と友達になりたいと語る。ステファニーはそんなトニーをやさしく抱き寄せるのだった。

エンド。


最初に書いたようにトラボルタはともかく、ステファニーのダンスのどこがいいのかさっぱりわかりません。この映画の作られた1977から今までにダンスはめちゃくちゃ発展しました。

でも、ドラマ部分もいろいろ問題提起がありトラボルタが可愛いく素敵で、なにより音楽がよくてダンスの振付も見られるので、大ヒットしたのもわかります。特に、映画と同じ振り付けで踊りたかったら何度も見てしまうでしょう。

トニーとステファニーがうまくいくかはわからないけど、トニーはハンサムでモテモテで地頭がよくてダンスが上手くてまだ若いので、たとえ労働階級出身でも今後のし上がれそうというのがわかるので、うまくいくかもしれないです。


あと、思ったのが、仲間が橋の上で危険な時にトニーが「よせ。こっちに来い」と騒ぎ立てず緊迫感をもって手を差し伸べるシーンがトニーの頼りになる性格を表してかっこいいのですが、ここが「眠れる森」でキムタクが飛び降りようとするユースケ・サンタマリアに手を差し伸べるシーンとすごく似てた。下敷きにしたと思うなあ。


■舞台がニューヨークでプエルトリコとの抗争(というほどでもないが)とか、歌とダンス、とか、やや「ウエスト・サイド・ストーリー」を意識しているところがある。男女二人が別のグループということはないが、階級が違うということははっきり語られている。

コーヒーを飲みながらステファニーが「ロミオとジュリエットを見た」と語る所はオマージュかもしれない。(違う話だがゼフィレッリ映画でジュリエットをやったオリビア・ハッセーは一時期布施明と結婚していた)


トニーの部屋にはファラフォーセットメジャースやロッキーやブルース・リーやアルパチーノのポスターがあったり(トニーはアルパチーノに似ていると言われる)、ステファニーがローレンス・オリヴィエやポール・アンカやデビッド・ボウイに会ったと話したり時代がわかって面白い。(他にも言ってたけど私がわかったのがこの人たち)こんなにリアルタイムのスターの名前を出す趣向は珍しいと思う。


本編ではトニーもステファニーもこの衣装の時はなかった↓