昨日の昼間、気分が落ち着かなくて


「ザ少年倶楽部」がしばらく休止するとか聞いたので、録画してある最新のやつを見てたんですよ。

そしたら松崎しげると岩崎大昇で「MYWAY」を歌ってて。


MYWAYは4月の終わりごろ、5人キンプリが最後に「うたコン」に出た時に布施明が日本語版で歌ってて、「今、船出が…」とか「心のままにー」とか、もうその時のキンプリ脱退組を表してるかのような歌詞で、聞いてて泣かずにいられなかった。(会場にいたお客さんも泣いていた)

それが強い印象だったんですけど、

今回松崎しげるが「80過ぎたら歌おうと思っていた」と言っていたので、あれ?そんな歌なんだな?と思いまして、


それと同時に「これはフランスの歌手クロード・フランソワが作って歌ってた歌で別にMYWAYではないのよね」というのも知識として知ってたので、

YouTubeとかspotifyとかで曲を聞いたり調べたりしてしまいました。


まずクロード・フランソワ(女性に大人気のアイドル的歌手だったので愛称クロクロと呼ばれていた)が作ったのは「コム・ダビチュード(フランス語でいつものように)」という歌。

曲はもうMYWAYと同じといって良いくらいで完成度高い。

歌詞内容は全然違くて、一緒に暮らしてる妻か恋人かとの倦怠的な愛のなくなってきた生活を歌っているもので、その内容に劇的な曲がついているのがフランスだなヨーロッパだなって感じ。


MYWAYはその曲をフランス滞在中に聞いたポール・アンカが英語詞をつけたもの。それをフランク・シナトラが歌って世界的ヒットになった。

布施明が歌ってるのはこっちに近いけど、それでも内容は違ってて、英語のは、死にゆく男が最後に自分の人生を語る、と言ったテイ。

だから、松崎しげるは英語の原曲のイメージで80才過ぎたら歌おうと思ったんだなとわかった。

日本人のイメージだと老いてはきたが成功した男が自己肯定してる感じだけど、英語で読むと必ずしも肯定しきってるわけではなく、後悔もないではないけどMYWAY(自分のやり方)で生きたんだ、とそこにすごいこだわりがあるように感じた。英語に詳しくないけど。でもアメリカだなって感じ。

途中まではMYWAYは私のやり方って意味な気がして最後だけ私の道って気がした。


うたコンの布施明のも聞き直したけど、人生の真の勝利みたいなことを歌ってるのは同じだけど死ぬ間際ではなくて第二の人生をあるき出しそうな感じ。あと、日本語だと歌に歌詞が入り切らなくて内容が抽象的になっちゃうんだろうなあって思った。(それと布施明のマイ・ウェイは「私には歌がある」というような内容で布施明専用に作られた感じである)


それでクロクロの話に戻るけど

この歌手を取り上げた「最後のマイ・ウェイ」っていう映画が10年くらい前に作られたのは知ってて、アマゾンプライムで見られないかなあ?と思ったんだけど「現在見られません」ってなってて残念。

ただ予告編はYouTubeとかで見られまして、クロクロのステージングが、なんていうか、語彙力がないんだけど、ジャニーズっぽい。

歌とともに扇情的にダンスして、ちょっと太鼓を叩いたり、足を広げてゲッダンしたり。以前には彼が、海老反って足に触るジャンプあるじゃないですか、あれやってるのを見たことがあって、60年くらい前の歌ってる映像ですけど、アイドル歌手ってこうやってたんだなあすでに、と思いました。そして女の子たちがキャーってなって彼に群がる。

(ちなみにMYWAYの歌を提供されたフランク・シナトラも最初は女の子に熱狂的な人気があったアイドル的歌手)

ああいうステージングをジャニーズでも真似したかもしれないし、クロクロじたいがアメリカのアイドル風にやったのかもしれないし、そこはよくわからないけど。


(YouTubeで聞き比べたけど、フランク•シナトラのはそんなにいいと思わなかった。やっぱり自分で作ったクロクロのほうがいい。歌詞の日常の真情、愛が失われていくさまっていうのが芸術的でいいなと思った。

ただ英語版の、人生の終わりを前にして自分は自分の道を生きた、という誇りある感懐を語るというのはめちゃくちゃ大衆受けするテーマだと思う)