先日見たフルメタル・ジャケットに続き、アマプラで同じキューブリック監督作品の映画「時計じかけのオレンジ」を見ました☆
主人公アレックスの片目だけバッチリつけまつげした顔が有名なポスターのこの作品。
イメージとしては、悪の裁かれない無法者のデストピア世界で悪の限りを尽くす主人公グループ、というような話かな?と思っていたけど、
ある部分は当たっていたけどある部分は当たっていなかった。
やっぱ悪は悪として裁かれる世界ではあったのだった。
でも、冒頭30分くらい?は、わたしが先入観として抱いていたイメージの通りで、過激な暴力と性描写みたいのがありました。(そうはいっても今見ると芸術的だとわかるしかなり品がある描写な気がした。キューブリックって題材は過激なものがあるけど基本的には品があるんだなと思った)
wikiで調べたんだけど、映画で見ると普通に20才くらいの若者に見えるけど、原作だと悪を重ねる主人公グループは15才設定らしい。荒れる少年グループということなら、現代でもよくわかる描写だった。
ネタバレすると
主人公アレックスは仲間と喧嘩した結果強盗殺人で捕まってしまう。(殺す気はなかった)
美青年でもあり、刑務所では牧師に気に入られてうまくやっていた。
そこへ2週間の薬品投与で刑務所から出られるという話が舞い込みアレックスはうまくそれの治験者となる。
そして薬品と映像による洗脳で、悪いことそのものができない体になってしまう。
そうして釈放されたアレックスだが家に戻るも居場所がなく、警官になった昔の仲間にリンチされ死にそうになり、昔自分が押し入った作家の家へ助けを求めてしまう。
作家は最初は気づかず助けてくれるがやがて自分を歩けなくし妻の死の原因となった男と気づき、アレックスを錯乱させるベートーベンの第九を聞かせてアレックスを飛び降り自殺に誘う。
飛び降りたが命をとりとめ入院しているアレックス。
アレックスが洗脳の治験者となったのは現政府の大臣が主導して行ったものだったが、アレックスの自殺未遂で世論が政府と大臣批判となってしまった。
大臣はアレックスに面会に訪れ、すべてうまくいっていると見せて我が党に協力してくれということを遠回しに頼む。
OKするアレックス。
アレックスは元の凶暴な人格に戻ろうとしていた。
という感じでした。
やっぱり悪が栄えるエンドってことかな?
非常に非現実的なストーリーなのでオーバーでマンガチックな演技が多いのですが、表情がどこも的確で伝えたいことが全て伝わる。監督の演技指導なのかなあ? 有名作だけあってさすがにうまいなあと感心しました。
個人的には、アレックスの入った刑務所の看守がヒトラーめいたビジュアルで、この男はアレックスが更生してないと見破っているのですが、この役がすごくよかったなと思いました。
