ズームレンズが組み込まれたコンパクトデジカメに分類されていますが、遠目で見ると一眼のように見える大型のコンパクトデジカメは「ネオ一眼」などと呼ばれています。最初にこの言葉が使われたのはいつか? 富士フィルムが自社製品のプレスリリースに記載したのが最初という説があります。

ネオ一眼はどのメーカーの製品も高倍率のズームレンズが組み込まれている機種が多い。フルサイズ換算で600ミリとか1000ミリ相当とか、超望遠での描写ができて、さらにF値が2.8とかとても明るいというのがセールスポイントです。言わばネオ一眼は、撮像素子が1.0型か、それよりも小さい2/3型など、高倍率のズームレンズを組み込んだハンディカムスタイルのビデオカメラの中身を一眼っぽい外装で仕上げたカメラなのです。

さて、私も今までに時々ネオ一眼を使いました。機種はLumixのDMC-FZ200とDMC-FZH1です。操作方法やメニューがLumixのGH5などのミラーレスとほとんど同じなのと、電子シャッターで無音で連写ができるなど、イベントやパーティの撮影などでFZ200はサブ機として重宝しました。FZH1は1.0型撮像素子で、35mm 判換算にすると24~480mmという20倍ズームレンズを搭載しています。4K・30Pでの動画撮影ができるので、GH4やGH5を複数台を使った舞台撮影で併用するなど重宝しました。さらにFZH1は、長時間切らずに撮影することが可能です。ちゃんとした数字を示さないと、ということで、昨日64GのSDXCカードを入れて、録画したまま常温の室内にカメラを置いて計ったところ、純正バッテリーで4K・30Pは1時間20分、FHD・30Pでは2時間40分の連続撮影ができました。

さらに、FZ200とFZH1は秒間120コマのハイスピード撮影が手軽にできるというのが特徴です。自作の映画で使うミニチュアセットを破壊する特撮部分の撮影でとても重宝しました。

実用性が高いLumixですが、うーん…イマイチという人が多いのに驚きます。撮影される色彩が、なんかビデオっぽいよねという声を以前はよく聞きました。確かにFZ200の時代は撮影したスチル写真がビデオカメラのプリントアウトみたいな色だなと感じたことはありました。FZH1は動画でしか使っていないのですが、以前のパナのビデオカメラで撮ったような色ではありません(主観ですが、パナのビデオカメラは肌色が多少黄色っぽく、緑が黄緑っぽい色?になる気がします。ソニーの画面を見慣れているからそう感じるだけでしょうか?)。FZH1は今のGH5に近い色です(実際には編集でカラコレするので、ほとんど問題ないです)。

実用一点張りなゴツいデザインで趣味性は低いですが、仕事において実用性は高く、それがネオ一眼の特徴なのです。