梅雨が明けても自然界のバランスが崩れていて、研究所の庭のモクレンが咲きました。それも一瞬咲いて散りました。あれでよかったのかなあ・・・・。
セミも、全く鳴かないのです。今頃は、アブラゼミやクマゼミの大合唱で、うるさ~いと言っている頃ですが、いないのです。
20日の朝やって来たE研究員が、くちなしの木の枝についているセミのぬけがらを二つ見つけました。
その付近を探すと、羽化に失敗したのかクマゼミが植木鉢の中にはまって動いていました。
早速、手を伸ばして救助しました。
そして、二日間朝夕セミの幼虫探しに気を取られていました。
この3連休、ヒル研は20日~21日の活動になりました。
いつものようにヒルの脱皮の研究からです。継続中の実験もほぼ終わりに近づき、今日も頑張って飼育瓶を調べました。
「脱皮発見」
今日は、かなりたくさんの脱皮を確認しました。調査個体数36の内13本もの脱皮確認です。なぜ、今日が脱皮が多いのか疑問です。
採れたものを標本にしているので、ていねいに伸ばしてこのテープの上に張り付けています。
もう、かなりの数の脱皮標本を採りました。
午後は、E研究員とF研究員の二人なので、研究所近くの川に釣りに出かけました。昔は沢山魚がいたのですが、最近はどうなのか下調べを兼ねての釣りです。
二日前の大雨で川底まできれいになっていて、ちょっと魚はいそうにありません。2時間くらい探してあきらめて帰りました。
実は、餌にヒルを使って魚がつれるかを調べたいのです。
理屈の上では、ミミズとヒルは分類学上仲間ですので、ミミズで釣れるならヒルでも釣れるはずです。
でも今回はだめでした。そもそもこの川に魚がいないようです。
ちょっと仕切り直しです。
E研究員は、夕方の帰りなのでまとめを書いて終わりました。
残ったF研究員と、研究のまとめの話をしました。今年の発表の中心を何にするかでいろいろ案を出しました。
やはり、脱皮と強い相関関係があるのが吸血です。それをどのようにすると分かりやすくなるかは、難問です。
夜、エクセルを使って少しやってみました。まだ、時間がかかりそうだすね。
21日の朝、T研究員がやってきました。足をけがしたそうで、少し引きずっていました。研究には支障なさそうです。
今朝の実験は、ヒルの吸血です。例によって鶏から吸血させるのですが、野外でやるので結構大変です。外気温35℃くらい。一応日陰はシートで作りますが、それは太陽の直射光を遮るだけで暑いのはかわりありません。鶏も暑いだろうなと話しながら、3時間ばかりの実験を無事終えました。
昼食後は、新しい研究課題の予備実験のようなものを始めました。
吸血中に鶏の羽の中にもぐりこんだして行方不明になるヒルかいます。実験を終えて体中を探すとこの写真のようになったヒルを見つけることがあります。わずか1時間半程度で、死亡してしまいます。
T研究員が、羽の中はとても熱いことに気づきました。手を入れて確かめてみると、お風呂のお湯より暑いということ。F研究員も確かめていました。温度を測ろうと、表面温度計と体温計を持ってきて実際測ってみました。
羽の付け根は特に熱く、40℃を超えています。参考までに、体温計でも同じ場所を図ってみると、ほぼ一緒でした。
胸のあたりの毛の中を見ると、こちらも38℃位いありました。
この写真では見にくいのですが、羽の下に入れたヒルが移動して、この羽毛のところで3匹固まって死にそうになっていました。
よく見ると吸血した跡は残っています。吸血中にアウトになったのでしょうか????
いずれにしても、この猛暑の中鶏の羽の中は、更に高温であることが判明しました。ヒルは、そこに突っ込んて行くと生き延びることはできないということのようです。また、誰かが詳しく調べてみるでしょう。
この実験、予定では1時間半で終了でしたが、なかなか終わりが見えずにずるずる延びていきました。
とうとういつもの電車に乗ることができなくなり、1時間居残りになりました。
とにかく暑い二日間でした。でも、楽しかったとみんな満足そうでした。お疲れさま。