パナソニックに乗り始めた3年ほど前に中古で購入したホイールがある。
シマノ600のハブとマビックGP4のリムで組まれたホイールで、当時の手組みで定番の常用ホイールではないかというスペックである。
・デュラエースは値段が高いので、セカンドグレードの600でも十分。
・リムはマビックならGEL330のような軽量チューブラーリムもあるが、頑丈さも欲しい。
きっとこんな感じでこの安定のスペックに行き着くのだろう。ヤフオクやメルカリで売られている古いチューブラーホイールにはこの組み合わせがかなり多い気がする。
実際600のハブはデュラエースには及ばないものの、調整を追い込めばかなりよく回るようになる。
3年間で一番よく使ったホイールだが、最初にメンテナンスをしてから一回だけ調整しそれ以外は拭き掃除しかしていない。それでもよく回るので耐久性も高い。
リムはGP4の二代目、初代の赤ラベルGP4の次に出た、黄色と紫ラベルのものである。
パナソニックのツートンカラーとラベルの色が全く同じでパナソニックがGP4の配色を真似てラインナップしたのではないかというほどだ。
それもあってかなり組み合わせとして気に入っていた。
組み替え前のスポークが長すぎるというのは置いておいて、アールが滑らかな前期型のGP4だ。後期型は手元にはないが、リムの端が折り返されている形状になっている。
タイヤが貼り付けにくいと不評だったと聞く。
今回組み替えようと思ったのは、ホイール組の勉強のためである。組み替えようと思ってタイヤを剥がしたので、スポークが長すぎるのは後から知った。
具体的には「のむラボ」さんのホイール組理論を自分でも実証してみようという目的だ。
自転車ホイールについて少し踏み込んで調べたことがあるなら、のむラボさんのブログに一度は当たったことがあるのではないだろうか。
このブログとの出会いは私がホイールの手組みをしてみようと思い立ったきっかけでもある。まだまだ私は未熟なので名前を出すのも申し訳ないくらいなのだが、一部(ストレートプルのホイール組)を除き、私がホイール組をする時には参考にさせていただいている。
そもそもこのブログが読み物としても普通に楽しいので、現在進行形で2012年ごろからのアーカイブをひたすら辿って読んでいる。
そこまでホイールについて詳しくなくても、理論について考えれば理解できるように説明していて、分かりやすく面白い。
大雑把にまとめると、剛性を確保しながらも、フリー側と反フリー側の左右のスポークテンションの差を縮めることが、自転車のホイール組において究極のゴールであり、手組みでそれを実現するにはどうすればいいかというのが主軸に置かれている。
のむラボさんなりの答えは、私自身も完全に理解できているとは到底いえず、理解している範囲でもここに書くととてつもない量になるため割愛する。
材料と手間を考えるととてものむラボさんと同じことはできないが、部分部分を抽出してのむラボさん「風」のホイールを組んで試している段階である。
今回はこの全て6本組で組まれたホイールを、フリー側で4本組、反フリー側で6本組にするという試みだ。
とりあえず全てバラしてみた。反フリー側は使いまわせるが、スポークもニップルも長年の酷使でボロボロだったので、全て交換する。