OLD MTBが欲しい。その経緯について。


また別の機会に紹介しようと思うが、少し前に古いクロモリロードフレームをベースにグラベルロードもどきのような自転車を組んだ。




グラベルロードもどきなので、キャリパーブレーキ・700×30C・ロード用コンポという舐め腐ったスペックで、見た目だけグラベルっぽく組んだだけの自転車なのだが、無謀にもその自転車で山道に突っ込んだのである。



ブレーキとタイヤの間に泥やら枯葉やらが詰まるわ、ブレーキは効かないわ、ぬかるみにタイヤを取られるわであやうく遭難しかけるサイクリングを経験したわけなのだが、そこでもっと山道を楽しく走れる自転車が欲しくなってしまった。



そこで、フロントサス付きのアルミMTBにいかずに、リジッドフォークのクロモリMTBに手を出してしまうのが自分なのである。色々調べるうちに、MTBとして山道を走るのもいいが、現代風のパーツをつけて街乗り自転車として走るのもおしゃれで格好良いと思ってしまったのだ。



まずペイントが格好良い。蛍光色、スプラッター、奇抜な塗り分け、、、ポップと野生味が混在した何とも言えない良さがある。今の大量生産の自転車では、絶対にやろうとしないだろう。そう、山道を走り回る荒々しさもありながら、アスファルトをゆっくり流せる身軽さも兼ね備えているのである。



それに知らなかったのだが、OLD MTBというジャンルは少し前にちょっと流行ったらしい。音楽にしろ、服にしろ、最近古いものが価値を見直されつつある流れがいろいろなところであるので、これもその一種だろうか。その流れも結構好きなのだ。



ロードやらピストやらに乗っていた頃は、ホリゾンタルではない自転車フレームなんて、と興味が全くなかったのだが、一度調べるとなんとも格好良く見えてしまうものである。OLD MTBなら1990年代のアラヤのマディフォックス、パナのマウンテンキャットあたりの日本製MTBが入手性と雰囲気の良さを醸し出していたので、本命だった。



特にマディフォックスは、いろいろな理由で大阪の新家工業という会社が好きなので、良いのがあれば欲しかったのだが、やはり人気のようで一瞬メルカリに出品されて迷っているうちに売れていた。ちなみに予算は完成車で送料込みで40000円以内だった。



アラヤは素晴らしい。需要を知っているのだろうか、1983年から現在に至るまでのカタログを誰かのアップロードではなく、公式ホームページで見られるのである。少し前まで暇さえあれば、このカタログを眺めていた。そのせいで「ARAYA」ロゴのエクセラのロードレーサーまで欲しくなってしまった。


特に1991-1992あたりのこのスモークバイオレットと



ストーンブラウンが一番好き。



この色では無いが、近所にマディフォックスに乗っている人がいる。乗っていると言っても乗っている姿を見たことはなく、駐車場のブロック塀にいつも立てかけてあり、たまにないというだけなのだが。そこそこ見る人が見れば価値があるはずなのだが、軽く路上駐輪できてしまうのが、日常と一体化したようで良い。