「コロッと死ねる薬をください」
私が言った言葉ではありません。
私が働く高齢者介護施設の利用者の言葉です。

私が働く場所は、いわゆるホスピスです。
進行性の難病。
治る見込みが無い疾患。
そんな方々が入所している施設です。
今日、入浴介助をしていたら、ある女性利用者が真剣な表情で冒頭の言葉を私に言ったのです。
決してこの方は、認知症ではありません。
介護士の私に「ください」と言ってもどうにもならないこと。
日本では認められていないこと。
でも認められている国もあること。
すべて分かってて、言っているのです。
あまりに突然で、ありきたりな返事しか出てきませんでした。
「ご家族が悲しむんじゃないですか?」
そんな言葉しか私は言えませんでした。
でもね。
やっぱり、
「これは私の人生。
もうやりたい事はすべてやり尽くした。
あと半月くらいでコロッと逝きたい。」
嘘でしょ…。
半月って。
2週間強ですよ?
私はこの方の家族ではないし、親密な関係ではないけれど。
ただの介護士ですが。
それでもすごく切なかったです。
いや、「切ない」なんて言葉で済ませたら失礼ですね。

みなさんだったら、こんなときなんて言いますか?
今まで働いていた重度の認知症の方ばかりの施設では、利用者は自分が認知症ってことも分からなくなっていて、みんな自分は健康、しっかりしてるって思ってる方々だったので。
こうやって、自分で自分の状況を全て理解していて、そのうえで冒頭のように言う方に、
私は一体なんて声をかければいいのか…。
高齢で、治らない進行性の病気の方が、
「死にたい」って言ったとき。
私みたいな若輩者に、何が言えますか?
みなさんだったら、なんて声を掛けますか?