我が家は、夫が7年以上前に突然いなくなり、その後まったく連絡が取れなくなって失踪してしまいました。


子供が上の子は2才、下の子は0才のときでした。


今現在も、連絡は全く取れませんし、どこでどうしているのか、生死すら不明な状態です。


車だけは当時、富士の樹海の中で見つかりました。


夫がいなくなった当日から現在までの経過は、今までのブログに載せているので、もしよかったら、読んでみて下さい。 





スマホの中の昔の写真を眺めていたら、いろんな写真が出てきました。






これ。↑

夫がいなくなった直後、夫を探しに、車が見つかった青木ヶ原に行ったとき。
もしかしたらどこかに貼ってもらえるかもしれないって思って、夫の全身が写っている写真も貼り付けて、パソコンで大急ぎで作って現地に持っていきました。
時間が無かったので、THE・手作りです。







確か、夫の車が停まっていたレストハウス(お土産屋さん)と、現地の警察の駐在署に貼らせてもらった記憶があるのですが、
なんと、同じような「この人を探しています」の貼り紙が、数え切れないくらいたくさん貼ってありました。

めまいがしそうでした。
私が生きてきたどの場所でも経験したことがない場所。
初めて見る光景と、感覚でした。

やはり、富士の樹海という場所は、人がいなくなる場所なのです…。
そして、いなくなった人を、私のように探しに来る場所…。

そういう場所なのです。


「この人を探しています」なんて、こんなポスター、みなさん作ったことありますか?
しかも、自分の夫のですよ。
これを持って、富士の樹海目指して夫を探しにいくなんて、とてもじゃないけどまともな精神状態ではいられませんでした。


いま思い出しても、このあたりの記憶は、ちょっと心拍数が上がります。

毎日毎日夜になっても眠れなくて、目を閉じると夫の最悪な姿が頭に浮かんで、離れなかったです。

雨が降る日は、夫が最悪な姿で雨に打たれ続けているんじゃないかと、気が狂いそうでした。

子供たちがいなかったら、夜でも雨でも、夫を探しに毎日樹海に入っていたかもしれません。

あんな場所、土地勘がない人間が準備もなしにやみくもに入り込んだら、二度と出てこられなくなりますよね。


子供たちの存在に、助けられました。




上に貼った「この人を探しています」ポスターですが、失踪宣告の手続きをするときに、裁判所に提出を求められ、手元に無くなってしまいました。
夫を探した証拠の一つとして提出しました。


今は、手元から無くなって良かったと思っています。

あんなポスター、呪縛ですよ。

見るたびに、あの時の気持ちに引きずり込まれてしまいます。


もう、あんな思いは二度としたくないです。
あんなポスターも、二度と作りたくない。


なんだか今日は、あんな思いをさせた夫が、憎いです。
そして今も、これからも、答えが出ない迷宮の謎を抱えたまま、私に生きていかせる夫が、憎いです。

すみません。
夫が憎い日も、あるのです。