飛び立つ黒い影。車は揖斐川の交差点にさしかり、交差点を曲がったときに川に浮く島から一斉に飛び立つ黒い影。「カラスの勘三郎がなぜ?」と最初は決め付けていた。「それにしては首が長かったな、ウじゃないかな」と話しながら。木曽三川公園を一周して、メイン通りに来て、「かわう」の彫刻が飾ってあった。説明文に「このあたりは、“かわう”が生息するところ」とあった。やはりそうであったか、得心したが、「かわう」の大群を見たのは、初めてのようだ。公園の木々は色を濃く染め、きょうの立冬を祝福していた。
 毎日のように、訪ねるこの公園も、1日2日で一変し冬ちかしを告げていた。池には、きくが寄せられて、くっきり浮かび上がり。これまでなぜ気が付かなかったかと、不思議な気がした。きのうで終るはずの「花物語り」も終った今日も、おなじように、いや、きのうの雨で、一層鮮やかとさえ思わせるのだ。
この可憐な紅葉と菊に気持ちを浮かす、連れ合いが、きょうも椎のみを拾い集めている。「これを小さいときにね、よく食べたの」といつも告げる、その顔は、と置き過ぎ去った、少女時代に思いふけった顔だ。
 きょうの徒歩数は(4256)歩でした。