2011年の振り返りと2012年の挑戦。 | 石井 洋之のブログ。

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CAテクノロジー 代表取締役社長 石井洋之のブログ。
「関わる全ての人々や企業を幸せに、そして成功へ導くことを」を人生理念において企業経営をしております。SEOテクノロジーを活用して日本企業を成功させるために日々研究中です。

2011年が終わり2012年がスタートします。

2011年の始まりに関して振り返ると3ヶ月前までは、CAテクノロジーの社長という役割のみでした。「CAの取締役」「代理店連結8社の担当役員」「CAテクノロジー社長」という役割と責任が一気に増えて今までのマネジメントスタイルや能力では到底、太刀打ちできない状況でした。

子会社9社は事業のライフサイクルが全て異なるものだったので、自らの注力すべき部分と任せる部分を試行錯誤していました。ですが今年はスマホに徹底的に注力しようと決めスマホ関連は自ら携わり、その他は大きく子会社社長に任せていこうと判断しました。結果、サイバーZではスマホ広告代理店の顧客開拓・競争力の創出・運用の型作り、CAテクノロジーではアップアドフォースの開発(今はサイバーZに譲渡)、AMOの商品開発(今は本部で販売)が出来てこれから大きな成長が見込めるスマホ広告市場において、存在感を発揮できたと思います。CAテクノロジーの経営は実質、石戸取締役・高橋取締役に任せられるようになっていたのは大きかったです。CAリワードも年明けから半年間で大きく投資をしたシステムが競争力になって強いアライアンスが今になって結べてきているのはあの判断が間違っていなかったと私は思っています。

7月に「あした会議」があり、CAテクノロジーと本体を統合するというアイデアがありました。子会社といえども、ゼロから創った会社です。経営的にも一時期ほどではないものの成長はしていました。お客様、メンバー、パートナー企業に迷惑をかける可能性もある。本当にすぐに決めていいものなのか。その瞬間は、少し戸惑ったのは事実ですが帰り際には気持ちは固まっていました。明後日の役員合宿(北海道)で決議を取ろうと。本体への統合という私が一番実現したかった内容で決まりました。創ったものを会社(サイバーエージェント)の未来のために無くそうと決めた勇気、この経験は耐え難いものに変わりました。やるならば、私は最短で最高の統合をしよう!と決めたのは、お客様・メンバーにとって必ずよい方向になると思ったからですが一番は、今後サイバーエージェントで会社や事業・プロジェクトを立ち上げるメンバーに対する先駆者としての生き方を見せたかったからです。創ったものを持ち続けていたり、こだわっていたりすることは視点が低く心が小さい。そして、個人の成長が鈍化します。事業責任者には利己の精神ではなく、利他の精神で市場の成長性や成熟度、サイバーエージェントの方向性やビジョン、戦略を理解して自らの意思で統廃合を繰り返すというCAカルチャーを体現した行動をしてもらいたい。私自身が体現することで未来の新しくチャレンジ(挑戦)するメンバーへの指針になりたかった。これが本音です。結果、全てのお客様とメンバーに統合の意味を理解していただき、最後の月は創業以来過去最高の受注を達成する事ができました。最後まで付いてきてくれたCAテクノロジーの仲間には本当に感謝します。

そして、夏も終わりを迎えそうな頃、CAテクノロジーと本体の統合をしている8月の最終週くらいに本部を変革するという意思決定の合宿に参加しました。私は子会社でサービス開発と販売を統合するマネジメントをしており、自らで好収益なサービスを開発していたので広告代理事業の収益性に違和感があったのは事実ですが、サイバーエージェントの売上の半分、営業利益貢献のサイズも大きく、大胆な判断だとは思いました。しかし、スマートフォンの世界的な普及・アメーバやサップ事業のさらなる堅調な成長による収益の安定的な見込み、日本の広告市場の成長性を鑑みるとあのタイミングは絶妙だったと感じています。

私は10月から本格的にネットビジネス総合事業本部(元インターネット広告事業本部)の広告部門担当役員として、大きな責任を担っています。新規事業が立ち上がり仲間の創ったサービスが多くの方々に使われて、広告商品を開発し我々の部門が販売して広告主に効果で還元していける日が楽しみです。この変革において一部のお客様に御迷惑をかけてしまっており申し訳なく思っておりますがぜひご理解いただきたいと思っています。インターネットでマーケティングや商売をする全ての企業が口を揃えていうのは、新しい商品、手法がないかどうか。全体的に枯渇している状況が続いています。そこにチャレンジし、アメーバに続く第二、第三の大きな集客があるメディアを自らの手で創り出していくのが今回の変革の趣旨です。そのために、サービス開発サイドに多くのメンバーを異動させている状況です。

入社してから丸5年本部に所属し、4年半子会社で会社経営を経験し、また本部に戻りました。現場経験のあった中からみた本部と外から見た本部をバランスよく理解しているつもりです。まず、3ヶ月間は経営資源の把握に重きを置きつつ成果に向き合いました。お客様への挨拶、重要会議の参加、メンバー500人の名前と顔の一致、メディア・パートナー企業様との関係構築など必死でやってきて、1Qで流れは掴んだので2Qからかなりの勢いで走れそうです。本部のメンバーは幹部が経験豊富で頼りになります。特に営業部門を伊達さんに任せ、伊達さんと局長の働きが12月は目覚しかったです。

変革の遂行期間は2年。1/8が終了しました。サイバーエージェントは創業以来、様々なインターネットサービスや広告を組み合わせて広告主を成功に導いています。当面は自社の広告商品だけではなく他の企業様のメディア・サービスを仕入れて販売し提供していきますが、ゆくゆくは代理店モデルではなく、自社メディア・サービスを中心にして広告主を成功に導いていきます。企業向けのマーケティング事業は存続し続けます。むしろ変革が成し遂げた先は販売機能を強化していくつもりです。

2012年は広告部門が変革を引っ張る重要な役割を担うと確信しています。新規事業の立ち上げがうまくいくことを信じて広告部門は量の拡大から質の拡大へ、顧客の高くて深いニーズに応える顧客セグメント、サービスクオリティーの圧倒的な向上を目指します。

そして、2012年はサイバーエージェントの役員でBtoB領域がほぼメインなのは私だけなので経営の意思決定に役立つ情報や意見をどんどん出していこうと思います。

2012年も皆様、どうぞよろしくお願いします。