2017年レ・ミゼラブル全日程終わりました。終わってしまいました。

支えて下さった皆さま、ご声援下さった皆さまのお陰です。
誠にありがとうございました。

TohoChannelさんより

日本初演30周年の今期、30年の歴史の中で出演者関係者の皆さまとお客さまと本当に多くの数え切れない方々の愛に包まれている作品なのだと改めて感じました。

この偉大な作品が持つ普遍的なテーマと秀逸な楽曲が我らを集め、そして互いに呼応し合って昇華されていく様は、なんて神秘的で美しいんでしょう…。

スペシャルウィークにて歴代の先輩方、お客さまと同じ空間であの時を共有出来た時、この作品の歴史のほんの一端を微力ながら担えた事が誇りです。



この時は同時に大好きなレジェンド方を前に個人的に浮かれてハシャいでしまいそうだったので、本舞台に集中しなければとそれをグッと堪えなければともなりましたが(^o^;


ABCカフェの中に立ちたいと夢に描いていた憧れの舞台、幸運に恵まれ出演出来てから4期。
沢山の想いが溢れますが、何よりもまず感謝です。

ご声援下さった皆さま
支えて下さった皆さま
関わって下さった皆さま

全ての皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです
誠にありがとうございます。


↓ここから止め処ない吐露が、オチのない話が長く続きます~。
溢れる想いだと思っていただき、ご容赦を笑



レミを考える時、『生きる』とは…、『人間』とは…、『愛』とは…、『赦す』とは…、何なのか…。

頭をぐるぐる廻る。


出演初回のフイイの時、無我夢中でその時の精一杯で役を作品を解釈し挑んだ。
今期も変わらず挑み続けながら、まずは数期いただいた役回りバマタボアを通して、彼を、作品を、仲間たちを観る。

なんて贅沢で貴重な日々、時間、一瞬一瞬。

ファンテーヌのお三方には大変お世話になったと同時に勉強させてもらいました。

三者三様の存在に刺激を沢山いただいた。

彼女らの悲劇から娘の幸福を見守る笑顔へと続く物語の助けが少しでも出来ていたなら嬉しいなぁ…笑


彼はどんな境遇だったのか、どういう家庭環境だったのか…。

彼の存在を考えた時、どんな辛い境遇だろうと真っ当な人はいくらでもいる訳で、あそこまでに変質的な歪んだ性格が進んでしまう理由が全然理解は出来ないので、自分のただの上っ面な偏見かもしれないけれどしかたない、片親がいないとか両親に溺愛されて我が儘放題で育ったとか、安易な想像から自分の中にもあるダークサイドな面を広げる作業を行いました。

彼にとっての安らぎは…?癒やしは…?救いは…?

ただダラダラと生きる彼は『生きて』いたのか。
空っぽの彼がカラむ『生きよう』とするファンテーヌ。

あの娼婦街で一瞬の出来事かもしれませんが、ただ奇をてらった気持ち悪さだけで楽しむ姿でお客さまの前にいたくない、それだけでファンテーヌと接したくないなという想いが強くありました。

男には分からない敏感な女性の感じる生理的に受け付けない具合…。

いただいた2017版の演出【2013、15は紳士風の割合が強く、今期はその紳士風にもう少しキザな要素が多め&威厳(小さなプライド)を保とうとする方向(←このお陰で今期はより歌いながらでも周りの娼婦たちの存在を感じられるように!!)だと捉えています。ブチキレた時は暴力性・幼児性・威厳をどう守るか保つかのバランスを楽しんでいました。】これに添いながら、上っ面装って中身粗雑な薄っぺらい男が、その日もいつものように来ていつものように楽しもうとして、たまたま、しかしああなるべくしてああなった。
その姿がご覧下さった方に異質さやアイツ気持ち悪いッ!!と自然と思ってもらい、ファンティーヌに自然と感情移入する手助けとなれていたら!!

語弊があるかもしれませんが(^o^;

雨の中棄てられている小犬のような潤んだ瞳の知念ちゃん(知念里奈ちゃん)
悲壮感ハンパない和音ちゃん(和音美桜ちゃん)
気は人一倍強いが気付いたら知らぬ間にソコに立っていたかのような愛(二宮愛ちゃん)

それぞれのステキな個性を舞台上でバマタボアとして感じる事が少しは出来たかな…。


役作りはあくまでも手段であって、目的はファンティーヌの悲劇の一役なのですが、ついつい役作りの最中ダークサイドを広げ過ぎて自身がどよ~んとしてしまいあの場で彼を楽しませきれず本末転倒な事になりかねない時も(^o^;

自分の自意識で手段にだけ囚われている時は苦しみました~。
快楽にのみどっぷりハマり込む『ジキル&ハイド』のハイドに恐怖するジキルのように笑


歌も本当に大切で、芝居要素も大事かもですがそれによってさじ加減はありますが音を外していいという事にはなりませんよね。
苦手な(笑)あの奇怪なメロディーが言葉は違っても同じ形で繰り返される楽曲の妙・意味を踏み外さぬよう、且つそれを利用した無限にある表現を楽しめるよう(←超理想)とても苦労しました。
音感悪しなので笑

歌の確認を音楽スーパーバイザーのBillyさん(山口Billy琇也さん)、歌唱指導の船研さん(船橋研二さん)、ヴォーカルリーダーのマダム育代ちゃん(本田育代さん)&同じくなっちゃん(柳本奈都子ちゃん)に助けていただきながら、日々毎日歌と芝居の、行っては戻る、三歩進んで二歩下がるの繰り返しでした。

感謝しかな~いッ



一役から見ても、どこまでも突き詰められいろんな世界を感じさせてくれる懐の深い作品。

本番前のある日、先輩がレミはいくら演っていてもやり尽くすという事がない、飽きる事がないと。

『このミュージカルはあなたとあなたを愛する人の人生を変える』

出会え、関われたこと幸せに思います。



【その2】に続く…。