今朝のニュースで、アデュカヌマブがFDAに承認されたことを知りました。

 

 

 

現在使われている抗認知症薬はアミロイドβに対する作用はなかったので、使用して効果が出たとしても一時的に症状の進行を抑制することしかできませんでした。

 

アデュカヌマブはアルツハイマー病の原因物質と考えられている「アミロイドβ」に対する抗体で、脳内に溜まってしまったアミロイドβを減らし、認知機能を改善する効果が期待されています。


過去数十年にわたってアミロイドβを減らす効果が期待できるさまざまな薬が開発されてきましたが、実際ヒトに投与した時の効果や急性髄膜脳炎のような副作用の問題で承認に至るものはありませんでした。FDA承認まで漕ぎ着けたのはアデュカヌマブが初めてとなります。

ただし、今後承認が取り消される可能性もまだ残っており、関係者にとってはまだまだ安心できない状況が続きます。

 

これまでの経緯については、以下の記事に詳しく掲載されています。

 

 

 

さらに詳しく知りたい方は以前ブログで紹介した「アルツハイマー征服」という本がおすすめ。

 

 

 

アミロイドβについては、薬の開発が遅れている間にいろいろなことがわかってきており、ただの有害物質ではなく、炎症や感染、有害物質の暴露、栄養不足などに対する防御反応という一面もあることがわかってきています。

アデュカヌマブが薬として販売されるようになったとしても、アミロイドβが溜まってしまう背景を考慮しなければ本当の改善にはつながらないと私は考えています。

 

しかしそれでも、治療の選択肢が増えることは患者さんにとって希望につながります。

アルツハイマー病が本当に治療可能な病気になるまで、自分にできることをやっていくつもりです。

 

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