リコード法は日々進化しており、「アルツハイマー病 真実と終焉」が出版された当時から比べると、状況は随分変わってきました。プラクティショナーやヘルスコーチの認定制度が始まったり、ブレデセン博士の会社名がこの2年で2回変わったり、サプリメントが整備されたりなどなど。

 

最近ではリコード法の目標値の改訂がありました。

「アルツハイマー病 真実と終焉」を見ながら独力で実践されている方は、できるだけ最新の目標値を参考にした方が良いでしょう。今回は「アルツハイマー病 真実と終焉」に掲載されているデータと変わったところについてお伝えしたいと思います。

 

 

「アルツハイマー病 真実と終焉」からの変更点は以下のとおりです。カッコ内が書籍内の数値です。本文中の数値とP248-251の表の数値が異なるものは本文中のものを採用しています。

また、書籍の記載と単位が異なるものがいくつかありましたので、赤字で記しておきました。

 

なお、下記の数値を参考にするときは、単位に気をつけてください。日本の検査データとは単位が異なる場合があります。

 

 

変更された目標値

A/G >1.8 (≧1.8)

IL-6  <5 pg/ml (<3 pg/ml)

TNF-α <1.4 pg/ml (<6.0 pg/ml)

Hs-CRP <1 mg/l (<0.9 mg/dl)

空腹時インスリン 3-7 uIU/ml (≦4.5 uIU/ml)

HbA1c  <5.3 %(<5.6 %)

葉酸 11-25 ng/ml (10-25 ng/ml)

ビタミンB6 12-50 μg/L (30-50 μg/L)

DHEA-s 男性:250-500 μg/dl (400-500 μg/dl)、女性:150-430 μg/dl(350-430 μg/dl)

エストラジオール 男性:< 39 pg/ml 女性:80-250 pg/ml (男女区別なく50-250  pg/ml)

プレグネノロン 100-200 ng/dl(50-100 ng/dl)

プロゲステロン 男性:<1.4 ng/ml  女性:2-20 ng/ml(男女区別なく1-20 ng/dl)

総テストステロン 男性:500-1000 ng/dl 女性:>25 ng/dl (男女区別なく500-1000 ng/dl)

遊離テストステロン 男性:6.5-15 pg/ml 70歳未満の女性:0.02-0.5 pg/ml  70歳以上の女性 0.03-0.5 pg/ml(男女区別なく6.5-15 ng/dL)

ビタミンD(25OHビタミンD3) 40-80 ng/ml (50-80 ng/ml)

亜鉛 90-115 μg/dl (90-110 μg/dl)

銅 85-110 μg/dl (90-110 μg/dl)

ヒ素 <5 ng/ml (<7 ng/l)

カドミウム <5 μ/l(<2.5 μ/l)

鉛 <3 μg/dl (< 2 μg/dl)

総コレステロール 150-200 mg/dl  (> 150 ※単位未記載だがおそらく同じ)

LDL粒子数 <1200 nM (700-1000)

中性脂肪 <150 mg/dl (<60 mg/dL)

アルブミン 4.5-5.5 g/dl(>4.5 g/dl)

オメガ6:オメガ3比 1.0-3.0:1(0.5-3.0)

 

 

HbA1cなどの目標値は厳しくなりましたが、他は比較的現実的な値になったかなという印象です。例えばブレインケアクリニックでの検査では65歳以上の高齢者でDHEA-sが350μg/dl 以上の人というのはまずいなかったので。また、一部のホルモンの値は男女あるいは年齢で区別されるようになりました。

 

 

 

認知症予防に関するお問い合わせや仕事のご依頼はこちら


一般社団法人 日本ブレインケア・認知症予防研究所 
https://brain-care-dementia.jp