シャンクプシュピについて〜認知症に効果が期待できるハーブとその作用機序（６）

概要

シャンクプシュピ（Convolvulus pluricaulis）はヒルガオ科に属するインドの一般的な植物です。記憶力をはじめとする認知機能の改善、ストレス、不安、精神的疲労、不眠などの症状に対し使用されています。

効果

シャンクプシュピには、ストレスホルモン、アドレナリン、コルチゾールの体内産生を調節することにより、心を落ち着かせる効果があることが示唆されています。

成分

主要な生理活性成分は、グリコシド、フラボノイド、クマリン、アントシアニン、アルカロイドです。シトステロール配糖体、オクタコサノールテトラコサン、ヒドロキシケイ皮酸、およびグルコースが分離されています。

認知機能への影響

シャンクプシュピのエタノールエキスは、ラットの学習と記憶を改善し、抗酸化作用を示しました。さらに、コレステロールを与えたスナネズミに投与すると、コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、リン脂質の値を低下させました。また別の実験では、海馬のCA1とCA3エリアのアセチルコリン含有量を用量依存的に増やし、神経細胞から生じる樹状突起交差点、分岐点、および樹状突起の数を大幅に増やしました。こういった研究の結果はシャンクプシュピが、神経突起伸長を増加させることにより記憶を増強することを示唆しています。