老化は不可避の自然現象のように捉えられているが、自然界全体で見れば普遍的なものではない。木のように年を経るほど強くなり、生殖能力が上がる生物もいれば、一定の成長を遂げると若返るベニクラゲという生物もいる。哺乳類の中で見ても、ハダカデバネズミには老化が見られないという。
ではなぜ人間には老化というシステムが保存されているのか。老化することが種の保存に有用だからである。老化がなければ、飢饉や疫病以外で命を落とすことがなくなり、死ぬときには全個体が同時に死んでしまう。また、もし老化がなければ、一番弱い個体は若くて小さい個体であり、大人に比べて生存できる可能性が大幅に減ってしまう。老化によって間引かれることで種全体の健康を維持することができる。
長生きに効果があるものとして、運動・減量・アスピリン・イブプロフェン・ビタミンD・メトホルミン・魚油・ターメリック・メラトニン・デプレニルなどがある。
テロメア延長も有効と思われるが方法が確立されていない。糖質制限・断食は寿命延長が期待できる。人工甘味料はインスリンを分泌させてしまう。
ベルベリン・マグネシウム・ピクノジェノール・レスベラトロール・クロミウム・アマチャヅルなどはインスリン感受性を改善する。毎食前に一杯の水を飲むだけでも良い。食事前に1〜2分、激しい運動をすることが著者のお気に入りである。
心拍数が最大になるような運動を4分間やる方が、ジョギングを1時間するよりも心臓血管の拡張に効果がある。
メラトニンには神経保護作用としての可能性があり、虚血状態になった動物の脳を使ったテストでその効果が実証されている。癌の進行を遅らせ、免疫システムを強化し老化予防に効果がある。
免疫システムを保護することも重要である。免疫機能を助ける薬草として、霊芝やブラック区民が知られている。レンゲソウの根、オーガニックのアロエジュース、マッシュルームやオートミールに含まれるβグルカンにも効果があるとされているが、免疫システムの機能に対して最も効果的だと確認されているものはビタミンDである。推奨血中のうごは20〜100ng/mlで、推奨範囲の最高値を目指すことが望ましい。大抵の場合毎日1万IU以上を摂取すれば良い。もし数値が低ければためらうことなく2万〜3万IU摂取した方が良いだろう。血中カルシウム濃度が高くなることがあるが、その場合はビタミンKを同時に摂取すれば良い。
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お知らせ
「脳を若く保つ食べ方」について、日経ヘルスから取材を受けました。
現在発売中の日経ヘルス(2019年6月号)に記事が掲載されています。
https://info.nikkeibp.co.jp/media/NH/
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