先日うちの妻の友達が函館に旅行に行ってきたそうで、僕にまで「お土産」と言って

 

 

「小いけのカレー」を買ってきてくれました。

 

「小いけのカレー」とは、昭和23年の創業以来地元で愛され続けているカレーの専門店。「函館市民のソウルフード」と呼ばれているらしい。

 

初めて食べるカレーは、ちょっと辛目ですがどこか懐かしさを感じさせる、クセになる味わいでした。

 

さて先日の金曜日の夜、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕の3人でお酒を飲んでいた時のこと。

 

僕が、函館のお土産にいただいた「小いけのカレー」を食べた話をしたところ、おじさん達

 

 

と言い出す。

 

「1つしかなかったからね。もう残っていませんっ」、そうキッパリ返答したら

 

「また自分だけっ、ズッコいわっ!」

 

「あんた、やっぱりそういうとこさっ!」

 

などと散々文句を言った挙句

 

「もうないなら、食べに行けばいいんじゃないか?

 

 

遠いわっっ!!

 

夏場でも車で4時間はかかります。まして冬道となると何時間かかることやら...。

 

「なんとか適当にごまかせないものか」と思案していたのですが、結局おじさん達のノリに押し切られる形で翌日の函館行が決定しました。

 

翌日の朝、早い時間に3人で出発。

 

まずはコンビニに寄って朝食を済ませました。おにぎりやらサンドイッチやらをたらふく食べたコーイチさんは、すっかり満足したのか

 

 

走り出すとすぐに眠ってしまいました...。

 

そこで、ゆういちさんと2人でどうでもいいような話をしながら5時間ほど国道を走り

 

 

11時過ぎには函館市へ。

 

長時間のドライブでちょっと疲れを感じていたところに、むっくりと目を覚ましたコーイチさんがやけにスッキリした顔で

 

「やれやれ、やっと函館に着いたか

 

 

「よし!」じゃないよ...まったくっ...。

 

しかしそう言われるとカレーが恋しくなり、まっすぐ「小いけ」のある宝来町へ向かいました。

 

 

「本店」と「元祖」が並んで建っているのは事前に調査済み

 

 

お土産にいただいたレトルトのカレーは「本店」の方らしいのですが

 

 

今回僕の希望で伺いましたのは「元祖インドカレー 小いけ」さん

 

店内に入ると中央に円卓風のテーブル席があり、食堂っぽくていい感じ。

 

調理場のカウンターに貼られたメニューを見ながら

 

 

おじさん達は「大カツカレー」を、僕は「カツ丼」にちょっと気をひかれましたが、ここは「チキンステキカレー」を注文。

 

待っている間に、「所々雪道で、けっこう時間がかかったんだよ」とコーイチさんに来るまでの道のりを、イヤミをたっぷり混えて説明しているところへやってまいりました

 

 

 

チキンステーキカレー

 

 

カレーはちょっと粉っぽいサラサラした感じですが、深い味わいで後から刺激的な辛さが追いかけてきます

 

 

チキンステーキはおすすめですっ。柔らかくてしっかり下味がついているので、これだけでもおいしのですが

 

 

カレーをまとうと...たまらんっ!うまいっ!!

 

 

ごちそうさまでした。函館のソウルフード、堪能いたしました。

 

お金を払って車に戻ったところで、まだ時間はお昼前。せっかくなので市内を観光することにしました。

 

3人ともカレーのことしか考えていなかったので、とりあえず一人一カ所希望するスポットへ行く事に決まりました。

 

しかし「なんでも希望を叶える」と言えるほどお互いを信用してはいないので

 

「一人一回『拒否権』を行使できる」

 

というルールを設けました。

 

まずやって来ましたのは、ゆういちさん希望の

 

 

はこだて自由市場 さん

 

 

こちらは観光客向けというよりも、地元市民や飲食店さん御用達の市場

 

 

 

ちょっと専門的ですが、新鮮でリーズナブルな魚介類が揃っています。

 

購入した食材を店内で食べられるスペースもあるので、「今度ゆっくり来よう」と3人で約束しました。また函館に来る楽しみが増えました。

 

続いて僕の希望で向かいましたのは

 

 

青函連絡船記念館 摩周丸 さん

 

昭和63年まで実際に就航していた青函連絡船「摩周丸」。船内は連絡船の貴重な資料の展示の他、当時のままの「操舵室」や「無線室」も見ることができるそうです。

 

 

さっそく受付に向かおうとしたら

 

 

拒否権発動...。

 

最後に、電車好きのコーイチさんの希望でやって来ましたのは

 

 

函館市電駒場車庫

 

函館の市電運行の拠点であり、市電ファンの聖地にもなっているらしい。

 

目をキラキラさたコーイチさんが

 

「しばらく電車の出入りするところを見ていようぜっ」

 

と提案してきましたが、そこは

 

 

そんな事をしているうちに時は1時半を過ぎました。

 

帰りは夜道になることを考えると、遅くとも3時には函館を離れたい。そうなると残り時間はあと1時間少し。

 

「まだ少し時間があるから、お土産でも買おう」と話し合い、ベイエリアへ向かいました。

 

 

 

そこでお菓子やお酒のツマミを買ったり

 

 

「串ぬれおかき」を食べたりしていたら3時近くになったので、「そろそろ帰ろう」と3人で外へ出たところで...

 

 

コーイチさんが「巨大ツリー」に目を奪われてしまう。

 

 

「あれ、点灯したらキレイだろうね~っ」とコーイチさんは言うけれど、1回目のツリーの点灯は4時半らしい。

 

「そんな時間まで待てない」と言ったらコーイチさん、50歳を超えてダダをこね始める...。

 

それでも「帰りは天気も悪くなりそうだから」「あんまり遅くなると危険だから」と2人で説得したら

 

 

くくっ...まだ残っていたか...拒否権。

 

仕方がないので建物の中で時間をつぶし、4時半になったので外に出てみると...

 

 

おおおっ!

 

 

うおおおおっ!!

 

流れる音楽と何度も色を変える大きなクリスマスツリー、とっても見応えがあります。

 

オヤジ3人でワイワイ言いながら、眺めたり写真を撮ったりした後5時前には帰路に着きました。

 

途中コーイチさんが「どうしても寄ってくれ」と言うので『ラッキーピエロ』に寄りました。

 

車の中でテイクアウトしたチャイニーズチキンバーガーとポテトを平らげたコーイチさんは

 

 

すぐに眠ってしまいました...。

 

帰り道は心配した通り吹雪になり、所々法定速度以下のノロノロ運転を余儀なくされました。

 

朝から運転しているゆういちさんも疲れているようですが、運転手が飽きたり眠たくなったりしないように助手席でずっと話しかけたりクイズを出したりした僕も、かなり気疲れしました。

 

家に帰り着いたのは11時過ぎ。ゆういちさんと2人で

 

「あ~、やっと着いたね」

 

「疲れたわ~っ」

 

なんて言っていたら、コーイチさんがむっくりと起きてきて

 

「やれやれ、やっと着いたか

 

 

いやいや...コーイチさん...

 

「よし!」じゃなからっっっ!!

 

おしまい

 

...あなたが反省しなさい...。