自由だなあと思うときは、おそらく、知らずに不自由と感じた状態と比較しているのではないかと思う。
生まれたときは、自由自在だ。いつ泣こうが、いつ笑おうが、いつ怒ろうが、構うってことを知らない。そして、何を感じて、どんな表現をしたってそれを止めることはできない。
仮に、すごく嬉しいの激しく泣いていて、周りが驚いていても、そんなの知ったこっちゃない。
いつの間に、人に対しては笑顔で接しないといけないんじゃないかな?って思い始めたのだろう。。楽しい気分でいることを求められているような気になり始めたのは、いくつの時なのだろう。
金曜日のライブの感想を、一緒に演奏したマッスーは
「どれだけ自由になれるのかを実験したライブだった」
と書いている。
ライブ終了~
その通りだったと思う。私もまさにそう感じた。
いつもは、hiroyo trio+で、自分のオリジナルを中心に演奏している。自分の中の色んな面を色んな曲にのせて出していく場所が欲しくて、そして、それを分かち合えるメンバーにめぐり合えて、シアワセだと思っている。
それでも、そこには、制約のようなものがある。その制約をまた違った形で解き放ちたくなったという意味のライブでもあった気がする。
ライブじゃなくたってできる実験じゃないのか?と思うかもしれない。とても、わがままで贅沢なのだけれど、ライブという本番は、どんな場所であっても、自分の集中力が必要とされ、一緒に演奏する人も同じで、そして、聞いてくださるありがたいお客様は、どんなの聞かせてくれるの?とそこにもまた違った集中力のパワーがやってくる。
そこで、出される音は、ある意味の結果だ。過程でもあるのだけれど、塚のようなものだと思う。
今回のライブは、全曲カバー。ジャズからポップスまで。ロバータ・フラックもあったし、スティングも。エリック・クラプトンあった。そして、ウェイン・ショーターの曲。驚くほど一般的なジャズスタンダードの曲も。
自分の曲を演奏する、歌う時は、聞いている人にとっても初めてだったりするから、より楽しんで気に入ってもらいたいという気持ちは自然に働く。だから、そこに制約も生じる。
有名曲だったら、その曲の紹介をする必要はない。だから、その曲の私なりの感想を音にして、そして、そこから遠くにどれだけ飛べるのかを楽しむだけでいいと勝手に思える。
自由とは、自分の今いる場所から、どれだけ遠くに飛べるかということだと思う。スペースの広さ、飛んでいける羽、飛び続ける体力、そのすべては、まったく自分で作り出してたものであり、それが、スキルの高さなのだと思う。
よく、あなたの目の前に自由はあるというようなことを言う。でも、私は思う。そんなことない。すでに目の前にあるほど自由は簡単なものではない。自由の感覚を求め続け、そこへ到達するたった一瞬のために、すべての時間を注ぎ込んで、テクニックを磨く。
自由を感じた一瞬は、もしかしたら、まぼろしだったのかもしれないと、また、自由を求めて、磨きをかける。
それでも、自由を求める。そんなものだ。
今月末に迫ったレコーディングでは、どんな自由を得ようとしているのか?きっと、出した音のどこかに、その欠片があるに違いない。そうであって欲しいと願う。
hiroyo Trio+
hiroyo(vo&pf) 達川和俊(gt) 佐久間よしゆき(perc) 坂下貞行(b)
2012年8月31日(金) welcomeback 大塚 03-5957-5141
open18:30 Start19:30
Music Charge(2500円プラス500円 Drink別)