原因は激重だったこと。
主翼スパン約17cmの紙飛行機はだいたい7g弱なんだそうです。3Dプリンターで作ったら14g以上になりました。ひょいと投げたら岩のように落ちました。
紙飛行機を3Dプリンターで作ってはダメということが体験を持ってしみじみわかりました。
これでおわり?
じゃ、つまらない。
いえね、3Dプリンターで作った接合パーツはいい感じだったんです。紙飛行機って主翼部分で微妙なカンバーと上反角を正確に組み立てるのはけっこう難しいんですよ。そこそこ剛性も持たせたなきゃけない。
3Dプリンターで作った接合パーツを使うとうまくいくんです。
尾翼も水平にかっちり固定させることもできます。
このメリット活かし、軽い素材でもう一度作りたいと思いました。
それがコレ。
肝心な重さですがなんと4.2g!
PLAで14g超。
ケント紙で7g弱
そこからさらに3g弱軽くできました。
で、飛んだ?
飛びましたよ。室内ですがピンと張った糸をたどるようにスゥーっと飛びました。久しぶりに紙飛行機の飛びに魅了されました。
使用素材を紹介しますと翼と垂直尾翼はダイソーの2mm厚のスチレンボード。接着は速乾性を使うとだいたい素材がトロトロに溶けてしまいますから両面テープ推奨です。
胴体は2mm厚の硬めのバルサ材。そして前方のウエイトと接合パーツは3Dプリンターで印刷したPLAパーツです。
このパーツがあるとないでは大違い。すっきり接着できます。仕上がりも上々です。これで思いっきりとばせる広場があれば、さぞ気持ちいいだろうと思いました。
最後に皆さん気になっているコト、そうこの型紙をどうやって入手したかお話します。
結果的に言えば「二宮康明の紙飛行機集よく飛ぶ競技用機」で画像検索してください。
二宮氏の著作が表示されます。Amazon販売や楽天販売の本が。そこに1~2機紹介されています。小さいですよ。それをダウンロードして使用しlます。工作マニアのあなたなら後は問題ないでしょう。1mmや2mm誤差があっても大丈夫。あらっぽいところでトレースすれば使えます。
ぼくの場合胴体全長を20cmで拡大・縮小しました。
(著作権の問題もありますのでこの辺でご勘弁ください)
後は接合パーツを持ち前の腕で3D設計してください。カンバーや上反角の図解もあるので解説に従って作ってください。
ちなみに二宮先生といえばぼくがガキンチョの頃から国際的な紙飛行機の大御所でした。現在もご健在でヒコーキを飛ばしてるみたいです。
実はぼくがガキの頃買った二宮先生の著作が本棚にあります。ボロボロです。切り抜いて使う本ですがぼくは切り抜いたことはありません。トレペで写し取ってカーボンペーパーで他の紙に転写して大切に使ってました。まだコピー機が自由に使える立場になかったので。
今でも全ページ残っています。
ぼくが買った先生の本はどうやら第5版、昭和48年発行だったようです。1973年ですよ。みなさん生まれてました?今から49年前の話です。
今回のデザインも二宮先生の作品です。先生のアドバイスを守って飛ばせば、青空の果てまで吸い込まれていきます。ガキの頃のぼくのヒコーキは半分は隣家の屋根の向こうに飛んでいって、ロストしてしまったのでした。