桜風堂ものがたり 村山早紀 | hiroのブログ

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雑誌バイラで、書店員あやのを見て以来、絶対に、彼主演の書店員ドラマを見たいと思った。それが、この桜風堂ものがたりで見つけたと思った。私が見たい書店員あやのがここにいた。

 

風早駅前に建つ星野百貨店の6階に銀河堂書店はある。そこの文芸文庫担当の月原一整は、福和出版社の6月発売の新刊に、興味を惹かれる本を見つけた。団重彦という元シナリオライターの四月の魚というタイトルだった。どうしても売りたいと担当営業に提案をする。宝探しの月原と店長の柳田が彼を評していた。

同じ書店の児童書担当は、卯佐美苑絵。色白の美人だが、内気で、涙もろく、しょっちゅう躓いて転ぶので一整は、何かと助けていた。彼女は、万引き少年を見つけて、注意深く見守っていた。犯行を見届け、声をかけた瞬間、バッグを投げつけられ、倒れそうになるところを、一整に助けられた。そのまま、一整は少年を追いかけた。そして、その少年は乗用車にはねられた。

 

万引き少年は両親とともに詫びた。病院へ見舞に行き、和解をしたにもかかわらず、書店にも、百貨店にも、苦情の電話が鳴り響いた。そして、彼は、その両方を守るために、書店員をやめた。

 

物語は、一整が、やめた後の自分探しの旅に入ってゆく。ネットでやり取りをしていた桜風堂店主に会いに行く。そこで思いもよらない展開が待ち受けていた。

あれよあれよという間に、物事が決まってゆく。パズルのピースがどんどんはまってゆく感じににてる。出来過ぎなほどのピタリ具合だが、無理矢理感は、ない。そこには、人と人がしっかりと歩んできたバックボーンがある。登場する人たちそれぞれに物語があって、喜怒哀楽のすべての涙を何度も流しながら、読んだ。ページをめくる手が止まらなかった。

彼がどうしても売りたくて、出来なかった、宝探しの新刊は、残された銀河堂のみんなが一致団結する。そこにも、それぞれの思いがある。書店員それぞれの立場と役割をしっかり反映させた、感情の描き方が秀逸だと思った。

続編の、星をつなぐ手も一気に読んだ。素敵な言葉がたくさんちりばめられていた。町に本やがあるということは、その町で育つ子供に、夢の世界への扉を用意して待ってるということ。そして、私はそんな本屋という空間で過ごす時間を子供のころから楽しんできた。書店好きにはたまらない物語だ。