中学2年生になった頃から、彼女を作り始める人が段々と増えてきました。
(何故か)不良グループにいた私の周りではそれが顕著で、7~8人の男女がとっかえひっかえぐるぐると、相手を代えて付き合っていたんです。まるでフォークダンスみたいに。
奥手だった私は、そのダンスの輪に入ることはなかったですけどね。念のため。
で、その不良カップルの中でも一時期すご~く仲が良かったリーゼントでびーち、いやチビのSくんとチリチリパーマのKさん。Sくんの実家がつけ麺屋、Kさんの実家は中華料理屋という何ともナイスなカップル。
二人は別々のクラスだったけれども、休み時間になると必ずSくんの方がKさんのクラスの前まで迎えに来て、廊下にある傘立てに仲良く腰をかけていちゃいちゃとしゃべってる姿を目撃されていました。
あまりに目に余るそのいちゃいちゃ振り・・・。その様は今で言うバカップルそのものです。
当然、放課後も二人は一緒に帰ります。
その放課後デートをするある日、SくんはKさんが待つ校門の道路を挟んだ反対側にいました。
Kさんは「Sく~ん!」って手を振りながら呼んでいるんですが、何台か車が行き来しているのでSくんはその声に全く気が付きません。
またKさんの方も、校門の近くでその様子を見ていた我々には全く気が付いていませんでした。
何度か呼んだのですが、Sくんが気が付かないのでKさんは周りを軽~く見て、近くに人がいないのを確認してからかなり大きなかん高い声で「あ~た~!!」(あなた~)と叫び、ちょっと恥かしそうに「ちょっと早かったかな・・。」とボソッと笑いながら独り言を言ったのです。
この二人のキャラを知らなければ、とっても微笑ましいエピソードのように聞こえますが、当人を知っている私にとってみれば生涯忘れる事の出来ないキモい事件でした・・・。
その後、「あ~た~」の声も虚しく、彼らがフォークダンスのサークルにドップリと加わって行ったのは言うまでもありません。