たわむれの秋

そうしてもっともらしく
秋なんだ と一人言を言ってみる
振り向いて
人影の無い木立の下で
子供になってみる
あれあれそうだった秋の中に
似顔絵の中の一つを探していた
喜んで見ていたら
涙が 出てきた
誰かの声がしたようだ
風船の中からだ
後戻りして
風船の中を覗いて見た
後ろ向きの子供がふたり
綿菓子の様な顔をしていた
秋の中に
小さな秋が笑っていた、、、



   いつもの夏が賑やかな声を残して分れていった。今は秋である。誰かに語りかけるようにしながら、誰もいない秋の陽だまりの中に座って見る。あんな事こんな事が沢山あった。振り返っても何んにも無いのに、あんな事こんな事の顔が、一列に並んでいるのだ。、、、