好きなシンガー紹介シリーズ第二弾
今回はグレン・ヒューズについて書こうと思います!
19、20歳前後に最もハマっていたシンガーであり、彼の参加した作品はほぼ買い集めるほどのマニアでした。
彼が一曲のみに参加したトリビュート・アルバムも殆ど持っていた程なので、彼の凄さがわかる曲、アルバム等を沢山紹介したい……。
とはいえ、1969年にTrapezeでデビューし、1951年生まれの彼は現在70歳になるがまだ現役で活動中。
ソロ・アルバムやプロジェクトなどで数え切れないほどの音源を残しているグレンを一回で紹介するのはとても無理(笑)
ということで、何回か小分けにして紹介しようと思います。
今回はソロ編。
『FROM NOW ON』(1994)
1. PICKIN' UP THE PIECES
2. LAY MY BODY DOWN
3. THE ONLY ONE
4. WHY DON'T YOU STAY
5. WALKIN' ON THE WATER
6. THE LIAR
7. INTO THE VOID
8. YOU WERE ALWAYS THERE
9. IF YOU DON'T WANT ME TO (ALLYSON'S SONG)
10. DEVIL IN YOU
11. HOMELAND
12. FROM NOW ON...
13. BURN [BONUS TRACK]
14. YOU KEEP ON MOVING [BONUS TRACK]
彼のソロ・アルバムとして最も好きな一枚に挙げる人も多いのではないでしょうか?
バックの演奏陣が中々豪華で、ジョン・レヴィン(Ba.)、イアン・ホーグラント(Dr.)、ミック・ミカエリ(Key.)など、ヨーロッパのメンバーが参加しています。
今年に入ってSHM-CDでリマスター再発されてますのでそちらも要チェック!
1曲目からノリノリの「Pickin' Up The Pieces」は文句なくカッコイイ!
ハードロックファンに受けそうな「 Lay My Body Down」、「The Liar」、「Into The Void」なども文句無しに聴き応え十分。
都会的な、80年代っぽい雰囲気を持った「 Walkin' On The Water」、「You Were Always There」、「Devil In You」なども中々雰囲気があっていい。
「You Were Always There」にはパット・スロールが関与しているが、HUGHES/THRALL感はあまりない。
「 If You Don't Want Me To (Allyson's Song)」は少し地味な曲ではあるが、グレンの中音域の豊かな表現力が存分に味わえる佳曲で、ソウルやR&Bを好む人達にも彼の卓越した上手さが伝わると思う。
個人的に本作で最もお勧めしたいのは、
「The Only One」
「Why Don't You Stay」
「Homeland」
「From Now On...」
の4曲だ。
「The Only One」、「Homeland」は、グレン・ヒューズ流のハードポップと言いたい。
これまで参加してきた作品の中でもあまり聴いたことがないような爽やかな楽曲で、聴いててスカッとするようなメロディを、グレンが抜群の緩急をつけて歌い上げている。
「Why Don't You Stay」はピアノのイントロが美しい絶品バラード。
うっとりするようなソウルフルな歌唱の中に時々凄まじいシャウトが出てくるのはもう彼のトレードマークと言ってもいいだろう。
「From Now On...」はタイプの違うクールなバラードで、こちらはシャウトは殆どなく終始囁くように歌っているが、その表現力とボイスコントロールの妙には格の違いを見せつけられる。
同じ曲を他のシンガーが歌ってここまでのクオリティに近づけられるとは思えない。
こういうさりげない曲だからこそ、彼の圧倒的実力の差を感じる取れるのではないかと思う。
ボーナストラックの2曲はDEEP PURPLEのカバーなので、ファンには嬉しい選曲だろう。
色々なタイプの楽曲が収められており、それぞれのクオリティもかなり高いので、グレン・ヒューズというシンガーを知らない人、知っていてもソロ・アルバムは未聴という人には最も推したいアルバムだ。
『Songs In The Key Of Rock』(2003)
1. IN MY BLOOD
2. LOST IN THE ZONE
3. GASOLINE
4. HIGHER PLACES (SONG FOR BONZO)
5. GET YOU STONED
6. WRITTEN ALL OVER YOUR FACE
7. STANDING ON THE ROCK
8. COURAGEOUS
9.CHANGE
10. THE TRUTH
11. WHEREVER YOU GO
12. HIGHER PLACES (REPRISE)
1994年の『From Now On』からいきなり5枚すっ飛ばしてしまった(笑)
『Feel』(1995)、『Addiction』(1996)は後でチョロっと書くとして、『The Way It Is』(1999)、『Return Of Crystal Karma』(2000)、『Building The Machine』(2001)に関しては、どんな曲が入っていたかもロクに覚えていないほど殆ど聴いていない。
何となく、よりソウルやファンクに傾倒していったということは覚えているが、3作とも印象に残る曲がほぼなく、数回聴いて以来二度と聴くことが無かった。
もうグレン・ヒューズに対する興味が失せ始めて来た頃に出たこの作品は、まさに起死回生の渾身の一作とでも言おうか、「これよ、これ!!」と歓喜したのを覚えている。
1曲目の「In My Blood」から気合の入ったハードロックで、グレン・ヒューズのシャウトがキレッキレ!
JJマーシュのギターが相変わらず物足りないものの、グレンのベースとHUGHES/ THRALLでも叩いていたゲイリー・ファーガソンのドラムがいいコンビネーションで演奏も引き締まっている。
3曲目の「Gasoline」はグレン・ヒューズファンならガッツポーズものだろう(笑)
70年代っぽい雰囲気を持つノリノリのハードロックに歯切れのいいグレンのボーカルが乗り、とてつもなく強力なシャウトをキメまくるこの曲に興奮が抑え切れない。
続く「Higher Places (Song For Bonzo)」は、故ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)に捧げられた曲だが、ミッドテンポのこの曲はバッキングがシンプルだけにグレンの歌の上手さがとても際立つ。
ギター・ソロ前の感情を爆発させたような歌唱が神懸かっている。
6曲目の「Written All Over Your Face」は、楽曲の素晴らしさもさることながら、グレンの“静”と“動”の対比が最も堪能できる曲で、本作の個人的ハイライトだ。
特に1回目のギター・ソロ後の徐々に感情を昂らせ、最後に強烈なスクリームをキメる所は鳥肌もの。
素晴らしい曲の余韻に浸っている暇もなく、「Standing On The Rock」の攻撃的なリフが畳み掛ける。
これは僕にとって「Gasoline」とニコイチで、自分のテンションを上げたい時にいつも聴いていた曲だ。
スピード感に溢れ、グレンの声の“爆発力”を存分に楽しめる、前3作の鬱憤を全て晴らしてくれるような会心の一撃と言いたくなる曲だ。JJのギター・ソロが精彩を欠き、少し残念ではあるが……。
他にも「Mistreated」とジミヘンをミックスしたような「 Lost In The Zone」もいいし、「Courageous」のポップな雰囲気も好きだ。
正直、前半から中盤にかけて強力な楽曲が並ぶため、終盤の“尻すぼみ感”は否めないが、様々なタイプの曲が並ぶので終盤は「別物」として聴くのもいいかも知れない。
アルバム全体で見ると決して名盤とは言えないが、『From Now On』以来と言うか、『From Now On』以上にどストレートなハードロックを歌うグレンを久々に聴けたという意味では非常に聴きごたえがあり、重要なアルバムと言える。
次作の『Soul Mover』(2005)を聴いた時に、「またこっちに戻ったのかよ〜」と激しく落胆し、それ以降彼の動向を一切追わなくなった自分にとっては尚更重要な一枚である(笑)
【その他】
・『Feel』(1995)
超名曲の「Save Me Tonight(I’ll Be Waiting)」収録。グレン・ヒューズが“声の神”と呼ばれる理由が一発で分かる、万人受けしそうな曲。
盟友パット・スロールが13曲中8曲でギターを弾いていおり、「Big Time」と「Redline」の2曲で共作しているのがポイント。
本作では前作の路線を踏襲したハードロックもやっている反面、 “ガチの” ソウルやファンクもやっており、ハードロックシンガーとしての彼を好きなファンには賛否両論だと思う。
ハードロックをソウルフルに歌う彼が良いのであって、リアルにそっち系の音楽をやられても………って感じである(笑)
僕がもっとリスナーとして成熟したら良さが分かるかもしれないが……。
・『Addiction』(1996)
前作『Feel』と打って変わって一気にヘヴィになり、メタルに急接近したかのような内容だ。
たった一年で何があった?(笑)
タイトルトラック「Addiction」はグレンのキャリアの中でもトップクラスに凄まじいシャウトを披露していたり、「Talk About It」では「From Now On…」を彷彿とさせるソウルフルなボーカルを聞かせている。
「Death Of Me」、「Madeleine」、「I’m Not Your Slave」は骨太なハードロックで、グレンの歌唱力で平均点以上に持っていっている印象。
上記の曲以外は重くてダルい曲が多く、少々キツい。
だが、ラストの8分近くある「I Don’t Want To Live That Way Again」は素晴らしいパワーバラードで、彼の圧倒的歌唱力を存分に堪能出来る。これが最後に収録されていることで何故か救われた気分になる(笑)
本作は、マーク・ボニーラ(Gt.)が全面参加しているが、どうやらグレン・ヒューズはギタリストを選ぶセンスがイマイチなようだ(笑)
とはいえ、全体的に統一された方向性で、発売された当時は結構聴いていたし、ハードロックシンガーとしてのグレンの凄みを存分に味わえるので、一聴の価値はある。

