デレク・アンド・ザ・ドミノスといえばエリック・クラプトン、「レイラ」を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、そのデレクのメンバーとして参加していたボビー・ウィットロックは知らない人が多いのではないでしょうか?

 

彼はアルバムの中で「Tell The Truth」などを作曲しており、制作面でかなりの貢献をしています。

 

 


 

 
彼もまた例によって、You Tubeで出会ったミュージシャン。
 
最初に聴いたのがセルフタイトルの1st。
 
『Bobby Whitlock』 / Bobby Whitlock (1972)
 
この シンプルだけど非常にパワーを感じるジャケットも興味を持った理由の一つ。

本作にはデレクの他のメンバーも全て参加しており、ボビーは全てのアコースティックギター、エリクトリックのリズムギターを弾いている。
 
 
まずは1曲目のノリノリのロックンロールに熱く男臭いボーカルが乗る「Where There’s A Will」に一発でノックアウト。
 

 
正直、デレクのアルバムは高校生くらいの時に聴いて今一つ好きになれなかったが、彼の1stはこの一曲でハマる予感がした。
 
 

 

そして本作の中で最も推したいのが、2曲目に収録されている「Song For Paula」だ。
 
ピアノとアコギが印象的なパワーバラードで、ボビーの野太く熱くパワフルな声で歌われるこの曲は、とてつもない煽情力を持っている。
 

 
男の哀愁とはこういうことではないか?と思わせるほど、何度聴いても熱くなる。
 
 

 
 
他にもカントリー色の強い「Country Life」
 

 
ホーンセクションを伴い、ハードなエッジの効いた「Back In My Life Again」等、様々なタイプの曲が収録されている。
 

 

 
 
全体的にバラード調の曲が多めで地味な印象は拒めないが、「Song For Paula」の持つ圧倒的存在感が際立つ本作は、デレク人脈を知る上で資料価値があると思う。

じっくり聴けば非常にクオリティの高いロックアルバムだということにも気づく。
 
 
ただ玉に瑕なのが、未だ本作単独でのCD化が実現していないこと。
 
 
この1stと2ndをカップリングした『Where There’s A Will, There’s A Way』という2 in 1形式のCDは発売されているので、気になった方は探してみてはいかがでしょうか?