■ 医師の説明
Ac-PSMA療法翌日の5月19日、骨シンチと思われる画像検査が約15分間ありました。アクチニウム等の放射線の集積状況を見るためです。
これを踏まえ、5月20日の退院時に担当医のマーケル先生から次のような説明がありました。
◯ 上司とも検討した結果、アクチニウム4.5MBq、ルテチウム3.5GBqでPSMA療法を行った。
◯ 下記写真の通り、
PSMA PET CT画像(左側)と骨シンチ画像(右側)を比較した場合、骨シンチ画像のPSMAがある唾液腺の濃さと比較して、骨転移箇所がかなり薄い。
このことから、アクチニウム等の PSMA への付着が少なく、次回の Ac-PSMA
療法の効果が乏しい可能性がある。次回7月の Ac-PSMA 療法は、3週間後、6週間後
(できれば4 週間後、5 週間後も)の血液検査結果を見て、実施の可否を判断する。
PSAが上昇を続けているのなら、PSMA療法の効果が期待できないこととなり、7
月のPSMA療法は実施しないこととなる。
日本での血液検査結果(PSA、LDHは必須)は、その都度送信してほしい。
◯ 5月18日の採血では、PSAは151.86と上昇していた。
■ 退院時
入院の際、退院時に着用する服はロッカーに保管し、着用していた服は、放射線対応袋に入れて持ち帰ってよいとの説明が看護師さんから説明がありました。
帰国したら通常の服と分けて、しっかり洗おうと思います。貸していただける入院用の服もありましたが携帯を入れるポケットがなかったので、自分の服を48時間着ていました。
朝食後シャワーを浴びて、看護師さんが私の放射線放出状況を測ったところ「パーフェクト」とのことでした。
その後は、入院部屋には入らず待機部屋で先生の説明を待ちました。
■ 帰国便
退院したら5月24日フランクフルト発の予約を変更してすぐに帰国しようと思いましたが、前日の荒天でルフトハンザ航空等の欠航がでたこと、ANAの便は満席ばかりだったことから、5月22日、20:50フランクフルト発ルフトハンザ航空で帰国することとなりました。
福岡着は、5月23日の夜で、翌日から仕事再開です。
また、5月28日(土)は、元部下の方々が企画してくれたゴルフをします。
■ 通訳さん
退院後、通訳さんのご厚意により、空港まで送っていただき、さらに航空便の変更まで流暢なドイツ語で手伝っていただきました(英語も堪能な方です)。
通訳さんには、感謝してもしきれません。
次回、7月のPSMA療法が可能となれば、この通訳さんにしてくれるよう強くエージェントに要請しようと思います。
■ 帰国前のPCR検査
日本に帰国するには、帰国便搭乗前72時間以内に日本の厳格な要件を満たすPCR検査を受け、証明書をメール等でもらっておく必要があります。
空港のEcoCareで行いました。帰国まで時間があったので、日本用24時間証明書作成コースを89ユーロで頼みました。30分コースは、289ユーロもします。
EcoCareのアプリインストールと事前予約が必要です。私は空港到着予定時間が明確でなかったので、予約を入れておらず、その場で予約を入れ、すぐにPCR検査を受けました。遅めの予約にしておいても、すぐにPCR検査は受けられると感じました。
24時間とのことでしたが、8時間で「陰性証明書」がメールで送られてきました。
私は、陰性証明書の画面をiPadで表示し、これをiPhoneで撮影し(Print Screanでも良かったですね)、日本の事前入国審査アプリ「My SOS」で送信し、事前審査を終了していました。念のためEcoCareに行って審査結果の日本語版を印刷してもらい受領しておきました。
※ PSMA PET CT後の女医さんの説明では、「PSMAがとても良く発現しており治
療に期待が持てる」とのことでしたが、2回目のPSMA療法ができるか否かも危うく
なりました。
「PSMA療法→放射線治療→カバジタキセル等による再発防止を主目的とした治
療」という夢を描いていましたが、現実は厳しいですね。
帰国後は、ランマーク注射と3週〜6週の血液検査をしてくれるようN泌尿器科との交渉、あるいは病院探しが待っています。
「人生起こることには意味がある」のが私の信条ですし、「試練は乗り越えられそうな人にしかこない」ということを何かの本で読みました。この言葉を支えに、とにかく全力で悪性度最高の前立腺がんと闘おうと思います。
同居の小3孫娘が、日本出発前にくれた写真です。とても励みになりました。