青ヶ島の地獄蒸しに憧れて、たどり着いたのは阿蘇・小国の温泉宿
7月中旬、阿蘇小国の麻生釣温泉へ、1泊旅行に出かけました。
今回の旅の目的は、もちろん温泉……なのですが、実はもう一つ、大きな目的がありました。
それは、「ヒンギャ」をやってみること!
青ヶ島の「ヒンギャ」に憧れて
私はYouTubeで離島を紹介する番組をよく見ています。
その中でもお気に入りなのが、八丈島からさらに南へ、はるかに離れた場所にある青ヶ島。そこで「青ヶ島チャンネル」という動画を配信している女性がいます。
青ヶ島は火山の島。
島には地熱を利用した「地獄蒸し」の設備があり、青ヶ島では「ヒンギャ」と呼ばれているそうです。
動画では、このヒンギャを使って、野菜やイモ、卵、パンなど、いろいろな料理を蒸して楽しんでいます。
これが、まあ美味しそうなんです!
しかも、蒸気が「シュゴー!」と噴き出す釜に食材を入れて、あとは待つだけ。
「これは一度やってみたいなぁ……」
そう思い、YouTubeで近場に「地獄蒸し」を売りにしている施設を探してみました。
すると、意外にも阿蘇方面にいくつかあるではありませんか。
その中でも特に気になったのが、麻生釣温泉 亀山の湯。
青ヶ島のヒンギャのイメージにも近く、しかも温泉付きの離れ。
「ここだ!」
ということで、早速楽天トラベルで予約。
ところが、一か月以上先の平日にもかかわらず、なんと残り一部屋。
これは人気があるのかもしれません。
期待がどんどん膨らみます。
出発前から、すでに大荷物(笑)
出発当日は快晴。
チェックインは午後3時。
自宅から車で2時間ほどなので、午前中は近所のスーパー「鮮度市場」へ食材の買い出しに向かいます。
肉、海鮮、野菜……。
「あれも食べたい」「これも蒸してみたい」と買い物をしているうちに、24リットルのクーラーボックスが満タンになってしまいました。
いやいや……二人で食べる量じゃないだろ!
と、自分でもツッコミを入れたくなるほどの量です(笑)。
今回は妻の愛車、FIAT 500C(チンク)の出番。
この車、妻の車なので私が運転するのはたまにしかありません。
右ハンドルなのですが、ウインカーとワイパーの位置が日本車とは逆。
ちなみに、その前の妻の愛車はAudi A3に乗っていたので、外国車歴はもう10年以上。
それでも……。
ちょっと慌てると、
「ウインカーを出したつもりが、ワイパーが“ばっさばっさ”!」
これ、いまだにやります(笑)。
そして今回も、もちろん2~3回やりました。
久しぶりの菊池阿蘇スカイライン
お昼ごろ、自宅を出発。
目指すは阿蘇小国・麻生釣温泉。
いつものミルクロードではなく、今回は久しぶりに菊池阿蘇スカイラインを走ります。
菊池市街地を抜け、徐々に山間部へ。
交通量も少なくなり、いよいよワインディングロードです。
ここでチンクを「Cityモード」から「ノーマルモード」へ。
ノーマルモードにするとハンドリングが少し重くなりマイルドになります。
阿蘇の山道には、この感覚がよく合います。
小さなボディでクルクルと山道を駆け上がっていくチンク。
やっぱり、この車は楽しい!
外国車らしいちょっとクセのあるところも含めて、運転していて楽しくなる車です。
菊池阿蘇スカイラインを1時間ほど走ると小国町へ。
そこからさらに15分ほど走り、目的地の麻生釣温泉 亀の湯に到着しました。
午後2時30分ごろ。
チェックインは3時でしたが、少し早めにチェックインさせていただきました。
森の中に点在する10戸の「離れ」
敷地内には10戸の離れがあります。
古民家風の離れが森の中に5戸。
隣の建物はほとんど見えず、それぞれが独立したような雰囲気です。
そして新しいタイプの離れが5戸。
こちらは並んでいて、開放的な雰囲気です。
今回私たちが利用したのは、古民家風の離れ、「あざみ」。
部屋に入ると、まさに「森の中の一軒家」という感じ。
そして、ここは食事の提供がありません。
朝食としてパン2個と牛乳パックが用意されているだけで、夕食は自分たちで準備します。
つまり、
食材を買ってきて、ヒンギャで料理する。
これが今回の旅のメインイベントなのです。
まずは温泉!……お湯の勢いがすごい(笑)
荷物を置いたら、夕食前にまず温泉へ。
廊下にある給湯のボタンを押すと……。
ドドドドドッ!
15cmはありそうな太いパイプから、ものすごい勢いでお湯が出てきます。
ヒノキ風呂の浴槽が、あっという間に満杯。
ところが、満杯になっても……
まだ出ています(笑)。
なんと40分間、出っぱなし。
「うわぁ……なんとなく、もったいないなぁ」
と思いながらも、これが温泉宿の醍醐味なのかもしれません。
窓の外は一面の森。
まだ日は高く、鳥の鳴き声と蝉の声が森の中に響き渡っています。
街中では味わえない静かな時間。
お湯につかりながら、
「今日はここに来て正解だったなぁ」
と、早くも旅の満足感に浸ります。
いよいよ人生初の「ヒンギャ」へ!
温泉でゆっくりした後、しばらく部屋で休憩。
そして、いよいよ今回の旅の本番です。
ヒンギャ料理、スタート!
敷地内には調理スペースがあり、テーブルや椅子もたくさん用意されています。
まな板、包丁、ハサミ、軍手、ざるなど、調理に必要な道具も一通りそろっています。
まだ早い時間だったためか、私たち以外には誰もいません。
6つある釜をほぼ独占状態。
初めてなので、まずは注意書きをしっかり読みます。
調理時間の目安も書かれていて、例えば温泉卵は7分。
「よし、まずは温泉卵からいってみよう!」
ざるに卵をセットして釜の中へ。
鍋蓋をかぶせ、バルブを開きます。
すると……
「シュゴーーーーーッ!」
ものすごい勢いで蒸気が噴き出します。
思っていた以上の音と迫力に、ちょっとびっくり。
でも、これが面白い!
次のざるに食材をセットしている間に、別の釜へ。
誰もいないので、どんどん準備が進みます。
そして今回、私たちが用意した食材がこちら。
二人旅とは思えない食材の量!
まずは、私が大好きなワタリガニ。
カニの中では一番好きです。
そしてハマグリ。
久しぶりのハマグリですが、蒸すと身がプルッとしていて、これがまた美味しい。
「こんなにハマグリを一度に食べたのは初めてだな……」
と思いながら、どんどん口に運びます。
さらに、
ブロッコリー、かぼちゃなどの野菜。
トウモロコシ、芋。
鶏もも肉。
そしてキャベツに豚バラ肉をのせたもの。
釜の蓋を閉めて、右側のバルブを開く。
すると再び、
「シュゴーーーーーッ!」
蒸気が勢いよく噴き出します。
待っている時間も楽しい。
「次は何を入れようか?」
「そろそろ出来たかな?」
まるで大人の料理実験です。
そして、二人で全部食べました(笑)
気がつけば、あれだけ大量に買った食材が……
今日の分はほぼなくなっていました。
二人で、ぺろっと完食。
もちろん料理だけではありません。
ビールも進みます。
焼酎も進みます。
いや……
ビールも焼酎も大量消費です(笑)。
結局、2時間ほど、ヒンギャ料理を存分に楽しみました。
途中、何組かのお客さんも来られました。
皆さん、レジ袋一つとか、かご1~2個程度。
「ちょっと楽しんで帰る」という感じです。
一方、私たちはというと……
キャリーカーに食材を満載。
24リットルのクーラーボックスには食材と酒類がぎっしり。
さらに大量の食器。
完全武装です(笑)。
たぶん周りの皆さんからは、
「この二人、いったい何をするつもりなんだ……」
と思われていたことでしょう。
夜の森と、もう一度温泉
ヒンギャを十分に堪能して部屋へ戻ります。
もちろん、ここで終わりではありません。
もう一度、温泉です。
夜になると、昼間とは雰囲気が一変します。
静けさがさらに増し、気温も下がってきます。
古民家風の離れということもあり、昼間以上に「森の中にいる」という感覚が強くなります。
温泉から上がり、ビールを片手に少し散歩。
温泉から漂ってくる湯気の香り。
「シュゴー……」という蒸気の音。
近くを流れる小川のせせらぎ。
昼間とはまったく違う静かな時間です。
歩きながら、
「たまには、こういうところもいいなぁ……」
と、頭の中でひとりごと。
部屋に戻って布団を敷き、1日目は終了です。
……と言いたいところですが、
実は今回の旅は、まだ終わりません。
明日の朝も、ヒンギャからスタートです!
果たして、二日目は何を蒸すのか?
そして、あれだけ食べたのに、まだ食べるのか?
次回へ続きます。








