新訳百人一首 第二十九首 心あてに | 真実の探求

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心あてに

をらばやをらむ

初霜の

おきまどはせる

白菊の花


凡河内躬恒


◯一般的な解釈

あてずっぽうに折るなら折ってみようか。
初霜が降りて
見分けがつかなくなっている
白菊の花を。


・心あてに

あて推量に、あてずっぽうに。


・折らばや折らむ

やは疑問、むは意思

折るなら折りましょう


・初霜の置き

初霜が降りる


・まどはせる

まぎらわしい



◯山口志道の解釈

白菊の花に、今朝は初霜が白く降りて
白いうえにさらに白くなりて
見分けがつかないけれども
私が植えた菊なので
この菊を折ってみたとしたら
折ることができるかな?
それとも折ることができないかな?

菊の白さを褒めて読んだ歌である。


・心あて

心あたりのある菊。
つまり自分が植えた菊。


・折らばや折らむ

ヤは否の意で
折れると折れないの二つにかかる。
最後にラムと疑いたるなり。

折らばやのヤはこの歌の要にて
折れると折れないの両方を否定する。

折れるかなそれとも折らないかな


◯一般的な解釈と志道の解釈の違い

・心あてはあてずっぽうの方が意味が通りやすいと思いますねー。

・折らばや折らむの解釈はかなり違うように感じました。

ま、でもこの歌が主張したいのは初霜が降りた白菊の美しさだから細かいことは気にしないで行きましょう笑


銀座風月堂さん
初霜が降りた白菊



◯凡河内躬恒 おほしこふちみつね

九世紀後半から十世紀初頭の人。
三十六歌仙の一人。
「古今集」の選者。



この百人一首シリーズでは江戸時代の国学者、山口志道著「百首正解」を現代人にもわかるようまとめています。

山口志道は言霊や神代学に精通しており、ひふみ神示の岡本天明や合気道開祖の植芝盛平、大本の出口王仁三郎らに多大な影響を与えています。



鷹屋敷洋史



参考図書

・「百首正解」山口志道  


・「原色小倉百人一首」文英堂

     鈴木日出男 山口慎一 依田泰 共著 


・「ちはやと覚える百人一首」講談社

     漫画 末次由紀   あんの秀子


・「千年後の百人一首」リトルモア

     清川あさみ+最果タヒ