リンパ球移入のため、久々の京都。

予約のため百万遍クリニックに電話を入れたのは前日。
その際、「明日は、祇園祭で山鉾が出ますので、午前中は特に混み合うと思います。どうぞ気を付けてお越しください。」
・・・と聞いて、3時間の余裕を持って京都入り。
それは、もちろん山治療の前に鉾巡行を見物するため。

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地下鉄 烏丸御池の駅(①)から地上に出ると、まさにちょうど目の前に運良く巡行1基目の山鉾が。
祇園囃子(ぎおんばやし)のコンチキチンの音色に、「何だか私生きてるわ~。」とひそかに感激。

3基ほど見たところで、そろそろ百万遍クリニックの方へ行こうと、再び地下鉄に乗り、バス乗り場がある四条駅(②)で下車。

地上に出ると、再びコンチキチンと聞こえるではないか。
見ると、また別の山鉾が。
つい嬉しくなって、山鉾を少し追いかけると山鉾も停止。
信号待ちのようだった。
この祭りのために一部の道路が通行止めになっており、通行可能な道路も山鉾が通るとなれば長い長い信号待ち。(山鉾横断中はずっと赤信号に操作されている。)

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道路脇の見物人の中には保育園児の集団がいた。(写真手前の紺色帽子)
先生の合図で山鉾のてっぺんに向かって、声を揃えて大きな声で話しかけている。
園児の集団「こわくな~い?」
周囲の観客から笑いが起こると同時に、山鉾のてっぺんから大きなマル印をしてくれた。
さらに、園児らに一つ厄除ちまきのプレゼント。
笑っていた観客は一斉に拍手。
園児らは再び声を揃えて「あーりがとうー!」
園児や観客は喜んで山鉾に手を振り、山鉾の若者も観客に手を振る。

あたたかいやり取りを微笑ましく眺めた。

ちなみに、厄除けちまきとはこのようなもの。

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こちらは後でお参りした八坂神社で受けた厄除けちまき。高さは20cm弱。


四条駅(②)からバス乗り場を探して歩いていると、私にとっては思い出深い、老香港酒家の看板を発見。
よく、母と神戸の老香港酒家に食べに行っていた。その店は数年前に閉店してしまったけれど、その姉妹店だ。
ちょうど昼時であったが、山鉾はまだ巡行しているからかスムーズに着席。
こちらでは、いつも飲茶の食べ放題コースを注文することにしている。
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こちらは前菜。
左側は皮付きの豚、奥はピータン、手前は酢漬けの野菜。
この後、蒸し物、揚げ物、焼き菓子、お粥、汁そば、冷たいデザートと次々とやってくる。

少量ずつ色々な味が楽しめるのが魅力。

精算の際、うちわのプレゼントに喜びつつ地上へ。
食後、すぐにバスに乗れて、予約15分前には百万遍クリニックに到着。

診察を終えると、すぐ点滴室のリクライニングシートへ。

リンパ球移入前には採血を受けた。
一回の穿刺で、まず採血をして、引き続きリンパ球移入を受けるので針を刺すのは一回だけ。

その際の血算では、そろそろ次の化学療法が出来そうな数値だった。

白血球 2700/μL、
うち、好中球 1670/μL、リンパ球 560/μL、単球 360/μL
血小板 15.8万/μL


相変わらず、何だかホッとする雰囲気のクリニック。
癌治療で思いつめているような悲壮感は全く感じない。
これもスタッフの方の柔和な笑顔のおかげだろう。


移入中は、最近の治療経過や日常生活のことを話しているうちに30分ほどで滞りなく終了。
本日は免疫機能検査のための採血を行った。
次回移入時には検査結果が聞けるだろう。

思えば、前回の治療から間が開いてしまった。
白血球の少ないときには、感染症を恐れて電車に乗りたくない。
白血球数が回復してきたら、次の化学療法までの期間が短いので、せっかく移入したリンパ球が死んでしまうからもったいない、と思っているうちに時間が過ぎてしまった。

そう話すと、
「リンパ球はしばらく経ったらリンパ節に取り込まれて行くので、抗がん剤で全部死んじゃう訳じゃ無いんですよ。
移入の翌日抗がん剤治療を受ける方もおられます。
まあ、間を開ける方もおられますけれどね。」
と、教えてくれた。
 
今度は約1ヶ月を目処に、抗がん剤治療の後、白血球減少から回復したら来てみようかな。


帰りにはまっすぐ京都駅に向かったが、暑いのでかき氷を食べようと、茶寮都路里(さりょう つじり)へ。
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京都タワーの見える席から、宇治抹茶を使った円山しぐれ、おぼろがけをゆっくり食べた。
やわらかく細かい氷、御抹茶の香りとミルクのハーモニーに、大きな粒の柔らかいあんこ。
並んで入った甲斐があった。

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ナプキンに、琴の音の流れる......、とあるが、BGMは聞こえないので悪しからず。

でも、かき氷が美味しいので十分幸せだった。


今日一日で、いろいろなエネルギーを充電できた。