今回は1990年の菊花賞を取り上げます。

この年の三冠については、ハクタイセイが皐月賞を制し、ダービーではアイネスフウジンが逃げ切り、あの有名な『ナカノコール』が起きました。

私もその場に居合わせたのでナカノコールをしていました♪
皐月賞・ダービーと好走したメジロライアン、ホワイトストーン、アズマイーストが人気を集め、メジロマックイーンが新興勢力として人気を集めました。

強い馬が勝つと言われる菊花賞…メンバーを考えるとその立場に一番近いのがメジロライアンであり、悲願のG1をゲットするのか?

それとも、親子3代生粋のステイヤーであるメジロマックイーンが距離を味方にして逆転するのか?
に注目が集まり、同じメジロ同士ということもあり注目度の高いレースとなりました。

レースはマイネルガイストの逃げで始まり、オースミロッチがそれに続く展開…一番人気で18番枠からの出走となったメジロライアンは外目の8番手、対する2番人気のホワイトストーンはインコースの13番手を進む。

もう一頭の注目馬であるメジロマックイーンはインコースの5番手です。

向こう正面でメジロマックイーンが抑えられない手応えで上がって行き、ホワイトストーンもインからするすると上がる。
そして3コーナーでは早くも武豊鞍上のオースミロッチが押し出されるように先頭に立ち、メジロマックイーンも早めの2番手に浮上。

メジロライアンは外外を通って3コーナー過ぎから前へ上がって行く…

直線ではインコースからメジロマックイーンが早めに先頭に立つ、メジロライアンは外外を回り直線に向くもいつもの伸びがない…そんなメジロライアンを尻目にホワイトストーンは経済コースのインコースから一気に先頭のメジロマックイーンに迫る勢い。

しかしながらメジロマックイーンは内田浩一の鞭に応え、脚色が衰えないまま先頭でゴール。

2着にはインコースから上がって来たホワイトストーン。

3着には雪辱を誓った横山典弘鞍上のメジロライアン。

メジロライアンは終始外を回り、早めに動いたのが裏目に出た感じで、現在の横山典弘なら勝っていたかも知れません。

解説の杉本さんは「メジロでもマックイーンの方だ」という表現で実況していました。

当時はまだメジロブランドに元気がありました。

メジロブランドが無くなるのは何とも寂しい限りです。