19日、衆院選が公示されました。31日の投開票に向けて12日間の舌戦が始まりました。「自公連立」と「立憲・共産などの4野党連合」のいずれの政権を望むのか。日本の将来の在り方を問う大切な選挙となります。立憲・共産などの野党連合が政権を担うにふさわしいとは到底考えられません。

 

 立憲民主党の「政権政策2021」では「平和を守るための現実的外交」と題した第6章で、「沖縄県民の民意を尊重して辺野古新基地建設を中止し、沖縄における基地のあり方を見直すための交渉を開始します」としています。

 

 普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設問題では、2009年発足の鳩山由紀夫政権が「最低でも県外」とする県外移設の公約を実現できず、名護市辺野古への移設に転換。この問題をめぐる迷走が大きく響いて政権は崩壊しました。立憲民主党の枝野幸男代表は、直後の菅直人政権で官房長官を務め、辺野古移設の立場を堅持しました。現実的な政策への転換は歓迎すべきことでしたが、野党に転じたら先祖返りしてしまいました。仮に野党連合に政権交代したら、再び迷走することでしょう。

 

 立憲民主党とタッグを組む共産党は、社会主義・共産主義を目指す立場です。昨年1月に採択した党綱領において、日米関係の中核をなす日米安全保障条約は「廃棄」し、自衛隊解消に向かって前進をはかるとしています。天皇制についても「民主主義の原則と両立するものではなく…」と明記しています。

 

 共産党は、新政権における4年間は独自の立場を封印すると主張していますが、国のかたちを変えることにならないでしょうか。奇しくも、北朝鮮が19日、弾道ミサイル2発を発射しましたが、野党連合政権で国民の生命と財産を守れるのでしょうか。

 

 立憲民主党と国民民主党の支持母体である連合の芳野友子会長は「共産の政策をねじ込もうという動きがある。共産の閣外協力はあり得ない」と批判しています。ゴルフに例えれば、野党連合は球筋が左曲がりでフック(右利きの場合)し過ぎています。ボールをOBゾーンに打ち込んでおり、「ファー!」と言わざるを得ません。

 

 地元の神奈川県第13選挙区(大和市、海老名市、座間市の大半、綾瀬市)は、甘利明自民党幹事長と立憲民主党公認候補との現新一騎打ちとなりました。甘利幹事長は立場上、地元に帰れず、出陣式では藤代優也県議ら支援議員団が代役を務めました。主役不在の厳しい選挙戦ですが、精一杯戦います。