17、18日は終日、NPO法人・日本防災士機構が主催する防災士研修講座に参加しました。住民の生命や財産を守ることは行政の大きな役割ですが、実際に大災害が起きた場合には「公助」に限界があり、地域での自主防災が基本となります。災害が多発する昨今、地方議員としても防災・減災の基本を体系的に学んでいた方が望ましいと思われます。
 
 
 防災士の制度は、1995年に発生した阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、正しい知識と適切な判断力を備えた人材を育てるべく創設されました。発災直後の対応や自主防災でリーダーシップを発揮することも期待されています。①事前の履修確認レポート②研修講座③筆記試験④消防署や日本赤十字社等による救急救命講習の受講-を経て資格を取得することができます。気象予報士のような難しい国家資格ではなく、全国に18万人ほどいるそうです。
 
 研修では、過去の大災害の教訓や地震・津波のメカニズムから災害図上訓練まで、多岐にわたる講義が11コマありました。
 
 私は、大災害時に流言やデマが生じる過程に関する廣井悠・東大院准教授の解説に特に関心を持ちました。東日本大震災時には、某コンビナート火災を契機に「黒い雨が降る」といった誤ったツイートが拡散されましたが、その過程をたどると、当初は「推測」だったのにいつの間にか「断定」に変わり、話に尾ひれがついてデマが拡がっていったということです。
 
 1923年の関東大震災の際に流言飛語が飛び交い朝鮮人が殺害されたのは有名ですが、SNSをはじめとしたインターネットが普及している現在では、時間や場所を問わずに情報が拡がっていきます。人間は不安になると不確定な情報に飛びつきがちですが、不安な時こそ真贋を見定める確かな眼が求められます。そんなことを再認識しました。
 
 とにもかくにも充実した研修内容でした。
 
 
 18日夜は地元のお祭りにも参加しました。