10日は行政視察の最終日。ということで宮崎市役所を訪れ、(1)中心市街地活性化や雇用創出(2)地域コミュニティ活動交付金事業-のレクチャーを受けました。
 
 宮崎市は人材が県外に流出するのを防ごうと、業務機能が集まっている中心市街地での雇用拡大を重点化。IT企業を誘致したり、女性の雇用を拡大したりすることで街の機能を刷新しようとしています。「”マチナカ”3000プロジェクト」と題した計画を立て、企業誘致や創業支援などを促進することによって、2024年度までの10年間で3000人の雇用を創出する目標を設定しました。

 

 創業支援の具体策としては、昨年度から、中心市街地のビルの一角に「みやざき創業サポート室」(インキュベーションルーム)を開設しました。審査で合格した起業家の卵は1年間、この施設を無料で利用することができ、創業時に必要となる事業計画作成や資金調達などの専門的アドバイスを受けたり、勉強会に参加したりすることができます。
 
 このサポート室は当初は個室を並べていましたが、入居する起業家の横の連携を深めるため、個室の大半は廃止し、オープンな共有スペースを増やしました。そのおかげか、入居者が一緒にイベントを開催するケースも出てきたそうです。
 
 一方、地域コミュニティ活動交付金は、市内に設定した22の地域自治区に対し、人口規模に応じて交付金を配分する事業です。住民主体で地域の特色を生かした取り組みを進めるのが狙いです。各地域自治区では、防犯や環境、ボランティアなど地域課題に応じた事業を行っています。
 
 ただ、地域コミュニティとしては従来、自治会が存在しており、双方の線引きが難しいという課題も抱えています。大和市は、宮崎市のように広大な面積を持っておらず、地域課題が宮崎市ほど多様ではないので、そのまま導入するのは難しいと感じました。
 
 ということで、2泊3日の行政視察は終了。地域経済の活性化を中心に色々なヒントをもらいました。それにしても、宮崎市はプロ野球やサッカーのキャンプ地となる南国ですが、この日は大変寒く、一時は細雪が降っていました。