3日は大和市倫理法人会のモーニングセミナーに出席しました。同日の講演のテーマは、幼児教室における右脳教育でした。
 
 幼児教室と言えば、音楽教室の著作権をめぐるニュースが報じられていました。日本音楽著作権協会(JASRAC)が、音楽教室での演奏に対し著作権料を徴収する方針を明らかにしたそうです。音楽教室側は「教室での演奏は教育目的で演奏権は及ばない」として反対運動を展開して対抗する構えですが、頑張ってほしいです。
 
 私は、著作権の行き過ぎた保護には一貫して批判的な立場です。前職時代、こんな記事を書いたこともありました。
 
 入試における著作権を調べると、最近では、2016年度の千歳科学技術大学(理工学部)の国語の入試問題で大問1、2のいずれも、長文が削除されています。著作権を踏まえた措置でしょうが、これでは過去問を解きようがありません。
 
 受験参考書などの出版で有名な旺文社は昨年、入試問題をPDF化して保管することが著作権法上の複製権に抵触するおそれがあるとして、PDFデータを削除しました。同社は今後、紙のまま保存するそうですが、法律がIT時代に追いついていないと言わざるを得ません。
 
 著作権の過剰な主張は、世の中の文化を崩してしまうのではないでしょうか。個人情報保護や肖像権も似たような問題を抱えていますが、権利を過剰に叫ぶのは考え物だと思います。