2日は、南林間駅西口で朝立ち。午後は、横須賀市に足を延ばし、市立長井小・中学校が行った研究発表会を個人的に視察しました。
 
 
 横須賀市では、中学進学時に人間関係や授業の変化に対応できない「中1ギャップ」を解消すべく、平成23年度から4中学校区で小中一貫教育を始めました。なかでも、長井小・中は道をはさんで隣接しており、事実上の付属校にふさわしい好条件を備えています。
 
 両校では、義務教育9年間を通した目標を「言語力の向上」に設定。具体的には比較、分類、関連付け、構造化、評価といった思考に必要な技術を用いて、インプット(理解)とアウトプット(表現)の力を養うことを重視しています。
 
 
 同日の研究発表授業は、国語と保健体育の2教科で計4コマ行われました。
 
 中3生を対象とした保健体育のテーマは「喫煙と健康」。生徒らは平均身長、運動能力、肌の老化といった喫煙者と非喫煙者の違いを示す様々なデータに基づき、未成年者がたばこを吸ってはいけない理由をグループ学習していました。保健体育であるにもかかわらず、資料を読み解く力が求められています。
 
 他のクラスの授業も、教員が「なぜ?」と発問して、児童・生徒らに考えさせる姿勢を重視しています。ウェビング(=クモが巣を作るようにアイデアを書きつなげる手法)やチャート図をはじめとして、頭の中を整理するための「思考ツール」の活用も目立ちました。
 
 両校では毎月、合同の研修を行い、11月に研究発表会を開いています。「お互いの教員が顔見知りになっている」ということで、授業後の研究協議(=反省会)は非常に和やかな雰囲気。円滑な小中接続をにじませていました。