28日は、市教育委員会の4月定例会を傍聴しました。会議では、市立小中学校における平成27年度のいじめ認知件数や長期欠席児童生徒数が明らかになりました。


 
 市教育部の説明によると、いじめ認知件数について「数字的には増加しているが、きめ細かくアンテナを立てている。重度、長期のいじめがなくなっているのは評価している」ということでした。長期欠席については「小中ともに増えている」といい、教育委員からは「学校だけでは立ち行かない。実情をつまびらかにするのも大事ではないか」として、学年別の内訳など丁寧で分かりやすいデータを求める声が相次ぎました。

 公表された資料はわかりにくく、一部は部分的な内容だったので、公表データを用いてこちらで図表を作成してみました。

 すると、平成27年度のいじめの認知件数は小学校で計149件、中学校で計54件で、1カ月あたりの平均では12.4件、4.5件となりました。かみ砕いて言えば、小学では3校に2校、中学では2校に1校の割合で毎月、いじめが見つかっている計算になります。なお、いじめの認知件数は「発見」した件数なので、多いから悪いというわけではありません。

 一方、長期欠席の児童生徒数(月平均)は小学校で53人、中学で146人となります。全児童・生徒数を分母にそれぞれ算出した「出現率」は0.46%、2.64%。ざっくり言えば小学生217人、中学生38人に一人の割合で毎月、誰かが長期欠席していることになります。


 いずれにしても、教育委員会の議論を深めるためにも、丁寧かつ分かりやすいデータ公表が求められます。