30日は、東日本大震災のときに陸上自衛隊トップの陸上幕僚長を務めた火箱芳文(ひばこ・よしふみ)さんの講演を大和市内で聴きました。


 お題は「東日本大震災への対応と我が国の防衛」。火箱さんは震災時の陸自対応について「(本州西部と四国の警備を担当する)中部方面隊はカラになった。一番心配したのはテロだ。テロが起きた場合をシミュレーションしていた」と振り返っていました。


 参院で審議中の安全保障法制をめぐっては、「(集団的自衛権の行使ができる)存立危機事態は極めて限定的だ。『こんな事態があるのか』というぐらい例示は難しい」と強調。法整備を行う背景について「中国が脅威となっているが、米国はアジアに関与せず、『世界の警察官』を辞めたい考えだ。だから、(法整備で日米関係を強固にすることで)米国を巻き込んでおかないと日本は持たない」と解説しました。


 また、「一国平和主義では日本は孤立主義に陥る」として集団的自衛権の行使を容認する法整備の意義を強調しつつも、政府に対し「『自衛隊がリスクを負うことによって国民のリスクを下げる。25万人(の自衛隊員)が楯になるから、協力してほしい』と説明してほしい」と注文していました。


 さすがに現場を知っている元幹部の話は面白く、示唆に富んでいました。建前でなく本音を語っていた点も良かったと思います。


30日は講演に前後してバーベキュー2件にも参加しました。今週は連日、市議会の委員会質疑が続きます。