遅くなりましたが2日は、大和青年会議所が主催する「震災から学ぶ障害への理解」と題したシンポジウムに出席しました。私はJCメンバーとして司会を務めました。


 シンポでは、東日本大震災を被災した障害者に対するインタビューをまとめたドキュメンタリー映画「逃げ遅れる人々」を上映した後、講演会やパネルディスカッションを行いました。


 福島県いわき市で東日本大震災で被災し、障害者の移住支援のために相模原に移り住んだ神奈川県障害者自立生活支援センターの小野和佳さんは、「障害がある人と健常者の生活は、距離感がありすぎる。(障害者向けの)福祉サービスが充実してきたのも原因だ。距離感がつまらない限り、日ごろから地域とのつながりを作ることは難しい。距離感をどう詰めるかが課題だ」と力説していました。また、行政側に対し、障害者向けの震災時のハザードマップを準備しておくよう求めました。
 
 大和市肢体不自由児者父母の会会長の平岡祐二さんは「(障害者は)非常に不安を抱えている。移動ができない。電動車椅子を含め、町中にがれきが散乱していたり道路の形状が変わっていたりすると、本当に動けない」と話し、障害者に対する理解を求めました。


 大和市の土田孝司危機管理監は「大和市にある救急車は6台しかない。(大震災発生時には)非常に厳しい災害対応だ」と現状を解説。障害者に対する過去のアンケートで、火災や地震発生時に「一人で避難できる」と回答したのが、「できない」と回答したのとほぼ同じ4割程度だったデータを引き合いに、「(震災時の障害者救出で)市の職員はなかなか地域に行きたくても行けない現状がある。(自助・共助・公助の精神で)是非、周りの皆様にお願いしたい」と求めました。


 長くなるのでこれ以上は省略しますが、小野さんが「災害時の障害者支援というより、日常生活でどう困っているかを知ってもらうことが大事だ」と強調していたのが心に残りました。