岩国徴古館
お花見に出かけた岩国の錦帯橋近くで見つけた建築。
暗くて重々しい印象の建物。
古い建物を修復したりアンティークに見せかけたお土産屋さんやカフェが並ぶ街並みの中で
それらとはまったく違う表情をし、寡黙に何かを訴えるようにして建っていたのは
元岩国藩主の吉川家が"郷土に博物館を"という 目的で建てられた「岩国徴古館」。
戦時下最後の建築。
設計は後期表現派の佐藤武夫。
早稲田大学の大隈講堂の設計を担当し、建築音響の研究成果を残されている建築家。
竣工は昭和20年3月の終戦直前。
この時期の建築は軍需工場か「沈黙」しか残されていなかったといわれている。
そんな中での博物館建設には構造的にもデザイン的にも苦労があったのではないかと想像する。
それでも決して流されることなく、あきらめることなく、建築家としてやれることは最後まできちんとやるという姿勢が伝わってくる。
威圧や制限のなかでの抵抗や自分の建築との葛藤などがこの建物の底の力として現れているような気がする。
建築への鉄の使用は禁じられ、この建物は鉄筋のかわりに竹が使われた竹筋コンクリート造だという説もあるが、真相はわかっていないみたいだ。
鉄筋が使えなかったから、柱の下部分が大きくなっているのが特徴的。
内部は外部とは違って大正ロマンな雰囲気。
構造のための太い柱ををうまくデザインしている。
自分の確信しているものを自由に創れない時期。
日本の建築の中で一番辛かった時期。
そのなかでも建築をしてた人はいる。
トイレ内部だけは最近直されていた。
よく公共のトイレに使われている100角のピンクのタイルが貼られていて、この建築の雰囲気をまったく無視したものだった。
気持ちがへしゃげる・・・!
「私にデザインさせろーーー!」(怒)
yumily




